「出会い系」詐欺の日本と海外の違い、日本人女性の被害も発生

メッセージラボは、「出会い系」スパムを通じた日本と海外での詐欺行為の特徴について分析している。

» 2010年08月27日 17時32分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 メッセージラボ ジャパンは、迷惑メールの一種である「出会い系」スパムを通じた詐欺犯罪の特徴を分析し、日本と海外での手口の違いについて明らかにした。

 出会い系スパムは、1日に流通する迷惑メール全体の4%(約10億通)を占める。海外から送信された出会い系スパムによって、日本人が詐欺犯罪に巻き込まれたケースも報告されているという。

 日本で見られる出会い系スパムの特徴は、迷惑メールを通じて受信者を出会い系サイトに誘導する、もしくは受信者が登録した出会い系サイト自体が詐欺犯罪を行う点である。出会い系サイトが詐欺を行う場合、相手を紹介するとうたって受信者に金銭を支払わせる。

 一方、海外の出会い系詐欺ではWebサイトを通じて犯罪者が登録者に接近し、電子メールでのやりとりなどを通じて親密な関係を築き、登録者に「交際している」という錯覚を起こさせて金銭をだまし取る。

 今年7月には英国大使館やマレーシア大使館を通じて、日本人女性がマレーシアに住むという英国人とその犯罪者グループに金銭をだまし取られる事件が報告された。この事件では出会い系サイトで英国人と親しくなった日本人女性に、警察や弁護士を名乗る人間から「彼が拘束されたので保釈金や裁判費用を支払ってほしい」という要求があったという。

 同社では、「出会い系サイトの中には正規のものもあるが、金銭を要求された場合は冷静になってほしい」とアドバイスする。ユーザーが出会い系サイトで真剣に交際を相手を探すように、犯罪者もターゲットになる人物を出会い系サイトで探していると注意を呼び掛けている。

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