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» 2011年01月05日 08時00分 UPDATE

「リーダーシップと実現力」ヘッドストロング・ジャパン:若い人材の教育は日本への投資、ぐいぐいと引っ張っていきたい (1/2)

景気の低迷と政治の停滞で暗たんとした2010年が終わり、新しい年が始まった。これからのリーダーはどうあるべきか。ヘッドストロング・ジャパン副社長・金融サービス業統括担当バイスプレジデント北添裕己氏に聞いた。

[聞き手:加山恵美、鈴木麻紀,ITmedia]

ITmedia これまでの人生で、北添さんが影響を受けた方はいらっしゃいますか?

kitazoe_yuuki1.jpg 「リーダーの資質は、人間性、戦略、戦術、専門性の4つ」と北添氏

北添 4人います。1人目は管理職のイロハやプロジェクトマネジャーがすべきことを教えてくれました。2人目は仕事の獲り方やビジネスを創るプロセスを教えてくれた人。3人目は人の育成のプロで、カウンセリングやコーチングを教えてくれました。4人目はIT系コンサルティングの魅力を世の中にいかにアピールするか教えてくれた人です。私はIT寄りのキャリアを積んできましたが、同じコンサルタントでも経営戦略などビジネスよりの人もいて、一般的にはそちらの方が高く評価されがちです。その上司は技術系コンサルの素晴らしさ、ブランドの出し方などを世の中へ啓発することに長けた人でした。

 私はキャリアのそれぞれの段階でこの4人から、リーダーに必要なものや良い面を学び、現在に至っています。

ITmedia その中でも特に「この人にはかなわないな」と思われるのはどなたでしょう?

北添 私は先の4人の背中を見ながら、学んできました。この4人は全員、自分が追いかけてきた背中であり、これからも追い越せないと感じています。たとえ職位や処遇が逆転することがあっても、彼らを尊敬する気持ちは変わりません。同様に私と後進との間柄でも立場上の逆転現象は起きえますが、必要なメッセージを伝えることはできると思います。

ITmedia 北添さんにとって、リーダーの資質とは何でしょうか?

北添 4つあると考えています。まず人間性。そして、戦略、戦術、専門性です。これらの要素はどれが欠けても成り立たないし、どれか1つ、強みを生かして差別化に役立てることも大事です。

 専門性などの技能面は、常日ごろから経験を積みながら磨いていく必要があります。専門知識は常にアップデートしていかなくてはなりませんし、仕事を継続していくうえで不可欠です。ツボを押さえた仕事ができるようになるには経験も必要です。

 組織は技能や結果で人を評価しがちです。しかし、人間性も大事な要素であり、ときに評価においては決定的な要素となります。いまの時代、コンサルティングサービスは値段の差こそあれ、誰に頼んでも一定のゴールに到達できます。だからこそ顧客からすれば、依頼相手の技能も大事ですが、「どうせならこの人に任せたい」と思える人間性やその人との信頼関係が大事になるのです。

 また、組織には新人もいるし、最初は失敗もします。人をいかに伸ばしていくか、至らないところをカバーして組織の強みを見せられるか。「1+1」をいかに3や4以上に変えていけるかも大事なことです。具体的には、新人に近い人にはその分、より丁寧にプロジェクト(案件)の全貌を説明し、個人の役割範囲ではなく当社がその顧客から請け負っている仕事の全体像を理解させます。そうすることで、各個人がまず「1」の成果をきちんと出すことがいかに大事かが分かり、士気が上がるのです。後は経過をきちんとケアすれば、「1」にはいずれプラスアルファが付加されるようになります。

ITmedia ご自身の強みは、4つの中のどれだとお考えですか?

北添 自分では、金融関係の戦術や専門性が強みだと考えています。例えば、金融機関の企業統合後に発生する金融庁への報告関連などは、誰よりも経験があり、専門知識が深く、問題解決能力が高いと自負しています。顧客の「期待」をどう実現するか、そのためのノウハウやテクニックが私の強みやブランドであり、そう評価されるのを目指しています。この分野には徹底的にこだわっていきたいです。

 一方で、私のパーソナリティーを評価してくれる人もいます。一緒に仕事をしたいと言ってくれたり、仲間として慕ってくれたり。自分の志向とは違う角度から人に評価されるのは、実に興味深いと思います。

ITmedia 北添さんのように優れたリーダーになりたいけれど、自分はリーダー向きなのかどうか分からないという人もいると思います。リーダーに向いているタイプというのはあるのでしょうか?

北添 いま私はリーダーを務めていますが、自分を「優れたリーダーである」などと大それたことは思っていません。リーダーとしての責任感は有しているので、結果としてリーダーを務めているのだと考えています。リーダーとしての資質のある人ならば高確率でリーダーへの道を進めますが、そうでない人はリーダーとして生まれるのではなく、周囲から選ばれ、育てられて成っていくものだと思います。

 コンサルティングというのは答えが複数あるビジネスです。その中でどの選択肢を選ぶかを決めるのがリーダーで、周囲が従ってくれるような説得力が必要になります。

 後になって振り返れば、それがベストではない選択であったとしても、瞬間瞬間ではスピーディーに決断することの方が大事なときもあります。その決断が受け入れられるかどうかは、リーダーが周囲に信頼されているかどうかにもよるでしょうね。

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