ハードウェア製品のサポート市場は縮小傾向、ソフトは拡大――IDC調査

IDC Japanによれば、クラウドサービスの普及などにより、2010〜2015年のハードウェア製品のサポート市場規模は年率マイナス5%で縮小するという。

» 2011年11月15日 17時53分 公開
[本宮学,ITmedia]

 IT調査会社のIDC Japanは11月15日、国内製品サポートサービス市場に関する予測を発表した。メインフレームやRISC/IAサーバといったハードウェアのサポート市場が大幅に縮小する一方で、ソフトウェアサポート市場は拡大するとしている。

 2010年の製品サポート市場は、ハードウェア、ソフトウェアともに4400億円と同規模だった。ハードウェアサポート市場の2010〜2015年の年平均成長率はマイナス5%で、2015年には3400億円規模になると予測。一方、ソフトウェアサポート市場は年率1.5%で成長し、2015年には4700億円規模になるとみる。

 縮小傾向にあるハードウェアサポート市場の中でも、メインフレームやRISC/IA64サーバのサポート市場の2010〜2015年の年平均成長率はマイナス10%と大幅に縮小。これについて同社は「企業におけるクラウドサービスの利用拡大によって、サポートサービス支出の対象となる製品の台数が大きく減少することが主な要因」としている。x86サーバやストレージ、ネットワーク機器、PCのサポート市場もクラウドの普及による影響を受けるものの、市場規模の縮小は年率マイナス0〜2%台にとどまると予測する。

photophoto 国内ハードウェアサポート市場 製品セグメント別構成比:2010年と2015年の比較(出典:IDC Japan)

 また、ソフトウェアサポート市場もハードウェアサポート市場と同様、クラウドサービスの利用拡大による影響を受けるという。クラウドによる影響を最も受ける製品セグメントはERP(Enterprise Resource Planning)製品やCRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)製品などで、これらの2010〜2015年の年平均成長率は1%未満にとどまる。一方で、OSや仮想化ソフト、アプリケーション開発/デプロイメントなどのサポート市場は、仮想化やOSSのサポート需要がクラウドの普及によるソフトウェアライセンス減少の影響を上回ることから、2010年〜2015年には年率1%後半〜2%台で成長すると予測している。

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