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» 2012年01月05日 08時10分 UPDATE

2012 年頭所感:日本の復興、難局の打開にITの力を――主要各社の新年への想い (1/4)

未曾有の国難に直面した2011年の日本。そしてグローバル化の勢いも加速し、金融不安や歴史的な円高など日本企業を取り巻く経営環境も予断を許さない状況が続く。2012年のスタートに臨む主要IT各社のメッセージをお伝えする。

[國谷武史,ITmedia]

富士通 山本正已代表取締役社長

 2011年は、これまでの延長線上では捉えることのできない、非連続的な変化に満ちた波乱の1年だった。こうした環境の中で迎えた2012年だが、この閉塞感を打破し、活力を取り戻すことが、企業、そして経済界全体に求められている使命であると考える。数々の試練を変革の機会として捉え、活力へと変換していくことが求められている。それは、日本がこれから長く続く復興への道のりを力強く歩んでいくために欠かせない要素である。

 非連続的な変化は、実にさまざまな分野で起きている。その一つが、経済のグローバル化の進展。市場における国境の垣根が低くなり、数々のグローバル商品が国内市場を席巻する中で、「国内」「海外」という区別が意味を持たなくなりつつある。世界で闘えなければ日本でも勝てない、という時代が到来している。この変化をチャンスとして生かすために、世界に成長を求めることが重要となっている。

 ICTの活用においても、非連続的な変化が起きている。ネットワークの進化を背景にクラウドの利用が広がり、ビジネスの機動性と継続性を飛躍的に高め、新たなサービスを生み出す原動力となっている。また、ソーシャルネットワークなど、コミュニケーションの在り方も変化し、人と人のつながりで成り立つ社会の在り方を大きく変えようとしている。それは幾つかの課題をはらんではいるが、非常時における情報共有や支援の土台としても有用であることが証明された。そして、デジタル世界の拡大とともに生み出される大量のデータは、分析やナビゲーション、意思決定のサポートなどを可能にし、新たなビジネス機会を生み出す。これらの変化を踏まえ、新たな時代に対応するICTインフラ、そしてサービスを顧客に提供していく。

NEC 遠藤信博代表取締役執行役員社長

 これからのクラウドにおけるキーワードは「リアルタイム」と「ダイナミクス」。今後のICTインフラの役割は、実社会のデータをリアルタイムに収集し、利用者の状況に合わせてダイナミックに有用なサービスを提供すること。“ビッグデータ”の時代には、大量のリアルタイムデータを効率よく収集し、その中から業種・分野の枠を超えて“情報をつなぐ”ことによる新たな価値の創出が求められる。データの収集から処理、分析、さらにはそれによって生まれる価値を顧客に提供していこう。

 クラウドはスマートシティの実現などを支えるインフラであり、今後の成長が見込まれる新興国において大きな需要が期待される。そうした需要に応える新たなサービスを創造し、顧客、そして、グローバル社会に大きく貢献していくことは、わたしたちにとってのチャレンジでもある。グローバルでのビジネス拡大を目指し、世界に通用する価格競争力を実現しつつ、スピード感を持って事業運営に当たろう。

 顧客にとっての“価値”を感じ取り、それを提供する力はCS(顧客満足度)そのもの。CSは顧客との信頼関係を構築するビジネスの基盤であるとともに、顧客の要求から新たな価値を創造するための基盤でもある。

日立製作所 中西宏明執行役社長

 2012年、米国やフランス、ロシア、中国、韓国などといった国々で大統領選挙や国家主席の交代が予定されている。また、欧州の金融危機や中国の金融引き締めの影響、地球環境問題やエネルギーの問題などの懸念もあり、世界の枠組みが大きく変化する可能性がある。わたしたちはこうした変化に十分注意を払い、新たに生まれるニーズに目を向けることで、顧客にとって価値の高い新たなビジネスを創造していくことができる。まさに変化は大きなチャンスであり、新たな一歩を踏み出すべき年だ。

 そして、その先、「世界で戦えるメジャープレイヤー」となるためには、わたしたちの事業モデルをさらに進化させていく必要がある。これからのわたしたちには、顧客と一緒になってビジョンやコンセプトを策定したり、事業の運営、メンテナンスを丸ごと引き受けたり、さらにはプロジェクトファイナンスまでを包含した事業全体の運営や、持続的な付加価値の創出が期待されている。その期待に応えるために、従来以上に多角的な知見、質の違う技術やノウハウ、プロジェクトやリスクに対するマネジメントスキルなどを獲得し、生かしていく。

 全ての力を一つにし、「世界で戦えるメジャープレイヤー」への変貌を遂げるべく、挑戦し続けていこう。

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