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» 2012年01月17日 12時08分 UPDATE

Lotusphere 2012 Orlando Report:ソーシャル熱に潜む落とし穴、失敗しないビジネス変革の方法とは? (1/3)

「Lotusphere 2012」がフロリダ州オーランドのウォルトディズニーワールドで開幕した。「落とし穴が潜む」とIBM幹部が指摘する「ソーシャル」、その導入・普及を成功させた欧米先進企業の取り組みが数多く紹介されている。

[浅井英二,ITmedia]
fox01.jpg 難病と闘うマイケル・J・フォックス氏

 ソーシャルメディアが次々と北アフリカの政権を崩壊させた「アラブの春」からわずか1年。今度は地中海を挟んだ欧州でもギリシャ、イタリアが財政破綻で政権交代に追い込まれ、比較的好調だった欧州経済を一気に冷え込ませた。まさに変化が常態化している不確実性の時代にわれわれは生きている。確固としたものが消え去る中、企業は人と人、人と情報のつながりを可視化し、集合知の活用を促進するソーシャルソフトウェア技術でビジネスや働き方を変革する必要に迫られている。

 米国時間の1月16日朝、19回を数えるIBM Lotusの年次ユーザーカンファレンス、「Lotusphere 2012」が約7000人の顧客やパートナーらを集め、フロリダ州オーランドのウォルトディズニーワールドで開幕した。新たに経営層やLOBを対象にした「Connect」も併催され、ソーシャルに本腰を入れて取り組む欧米企業20社がその事例を紹介する。

 オープニングのジェネラルセッションには、これまでにも多くの映画関係者がサプライズゲストとして招かれたが、この日かつてないほどの大きな歓声で迎えられたのはマイケル・J・フォックス氏だった。1980年代後半に大ヒットした映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の主人公、マーティを演じた彼も今や50歳。約20年前、30歳という若さでパーキンソン病を発症、病気を隠しながら俳優活動を続けたが2000年に引退した。

 「発症当初は孤立感にさいなまれたが、インターネットのチャットルームで同じ病で苦しむ人たちと交流することで貴重な体験を得た」とフォックス氏は振り返る。俳優活動から引退したその後は、「マイケル・J・フォックス パーキンソン病リサーチ財団」を設立し、この難病克服に向けた研究を後押ししている。

 「人はどんな苦難に遭っても必ず解決できるものだ」とフォックス氏。映画と同様、チャック・ベリーばりのパフォーマンスで軽やかにステージを後にした。

rennie01.jpg コラボレーション製品とソリューションを統括するレニーGM

 Lotusphere 2012では、前回と同様、最大かつ唯一のテーマとして「ソーシャル」を打ち出しているが、IBMでLotusやConnectionsなどのコラボレーション製品とソリューションを統括するアリステア・レニーGMは、「ソーシャルは誇張されており、落とし穴がある」と話す。

 人と人をつなぎ、その可視化を促進、組織としての即応性を加速するとされる「ソーシャル」だが、FacebookやTwitterを導入すれば済むというわけではない。「リーチ」を拡大するソーシャルネットワーキングと顧客を引き付ける「コンテント」だけでなく、新たな洞察を得る「アナリティクス」や、個々の作業を「プロセス」や「情報」としてつないでいくためのインフラも欠かせない。一連のツールを人の役割やプロセス、そして成果にどのように役立てていくのか、実際には企業の文化からビジネスの基盤まで見直す必要があるからだ。

 「映画マネーボールでは、アナリティクスが思考を変え、野球を変えたGMとチームが描かれた。同じように成功する企業は、ビジネスを一変させている」(レニー氏)

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