プライベートクラウドに適したストレージ新製品 日本オラクル

日本オラクルは新たなストレージ製品「Pillar Axiom 600」を提供開始した。

» 2012年01月31日 15時21分 公開
[伏見学,ITmedia]

 日本オラクルは1月31日、SAN(Storage Area Network)向けのストレージ新製品「Pillar Axiom 600」を提供開始した。アプリケーションデータの容易な管理や柔軟に拡張できるアーキテクチャなどに特徴を持つ。

 新製品の主な機能として、特許取得済みのサービス品質管理(QoS)、分散型RAID(Redundant Array of Inexpensive Disks)、モジュラー型アーキテクチャなどを実装する。具体的には、QoS機能によってアプリケーションのデータをビジネス価値に応じてリソースを割り当てたり、CPUの稼働率、容量、キャッシュの分配を行ったりすることができる。例えば、データベース製品「Oracle Database」など典型的なアプリケーションについてはテンプレートを用意するため、それに即した数値を事前に設定することが可能だという。

 分散型RAIDに関しては、2台のRAIDコントローラにすべてのディスクを連結して接続する一般的な形態と異なり、ポイントツーポイントの接続が可能であるため、リビルドに負荷がかからないなどの利点があるとしている。また、モジュール型アーキテクチャを採用するため、事業の成長に応じてシステムを柔軟に拡張できる。

日本オラクル 執行役員 システムズ事業統括の野々上仁氏 日本オラクル 執行役員 システムズ事業統括の野々上仁氏

 そのほか、データベースマシン「Oracle Exadata」向けに開発されたデータ圧縮技術「Hybrid Columnar Compression」に対応するため、Oracle DBの利用環境において平均3〜5倍までストレージ効率を高められるという。単一システムで最大64個の物理的なドメインを作成可能で、最大1.6ペタバイトまで容量を拡張できる。

 これらの特徴から企業の基幹システムでの活用が可能であり、「プライベートクラウド環境に適したストレージだ」と日本オラクル 執行役員 システムズ事業統括の野々上仁氏は同日の記者説明会で強調した。

 最小構成価格は675万9606円(税込)。プライベートクラウドへの移行および構築を検討中の中堅・大企業や、クラウドサービスプロバイダーなどをターゲットに展開していく。

 ※記事タイトルに誤記がありました。訂正してお詫びいたします。【1/31 16:30】

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