アルバ、“BYOD対応”のネットワーク管理システムを発表

社員が個人所有する端末に対して、会社が支給する端末と同様にネットワークアクセスの制御や管理が可能になる。

» 2012年03月05日 16時54分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 アルバネットワークスは3月5日、ネットワークアクセス管理用アプライアンスとソフトウェアによる製品群「Aruba ClearPass」を発表した。4月に出荷を開始する。

 Aruba ClearPassは、企業ネットワークにアクセスを要求する端末へのポリシーの適用および管理を一元的に行うためのもの。社員が個人所有する端末に対して、企業が社員に支給する端末と同様のアクセス制御を実現し、「“BYOD”(Bring Your Own Device=企業内への私有デジタル機器の持ち込み)に特化した業界初の製品」(米Aruba Networks 最高マーケティング責任者のベン・ギブソン氏)という。

 ソフトウェアは、ポリシー管理の「ClearPass Policy Manager」、接続を要求するユーザーやその端末を自動的に識別する「ClearPass Profile」、端末にVPN接続や電子メールなどのアプリケーション、ネットワークセキュリティなど設定を自動的に適用する「ClearPass Onboard」、端末のセキュリティポリシー検査とポリシー修正を促す「ClearPass OnGuard」、一時的な接続を要求するゲストユーザーの管理を行う「ClearPass Guest」で構成される。

 このほか、802.1xによるポリシーをユーザーに配信するためにクラウドサービス「ClearPass QuickConnect」も提供。同サービスを利用することで、企業はネットワークアクセス管理システムの運用コストを抑制できるとしている。

製品イメージ

 無線LANや有線LAN、VPNなどを介して接続を要求するPCやスマートフォン、タブレット端末などに対応。他社ベンダーのネットワーク製品を導入している環境でも運用できるとしている。

 ギブソン氏は、「BYODへの対応を図る場合、競合製品は新たなツールの導入や既存製品のバージョンアップなどが必要で多額のコストが発生するが、ClearPassは不要。Cisco製品と比べると、導入コストを最大76%節約できる」と述べた。

 同社が昨年にタイ・バンコクで開催してユーザーカンファレンスのアンケートで、85%がモバイル機器を業務に利用し、79%はモバイル機器でのビデオ会議を導入、46%がBYODを許可していた。こうした状況から、同氏は今後に企業でのBYODの普及が加速するとみる。

 ClearPassの販売価格は、エンドポイント5000台までに対応する最小構成の場合で299万9000円からとなっている。

シスコとの比較でコスト優位性などを説明

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