Nokia、1万人を追加削減 工場や研究所も閉鎖

Windows Phoneスマートフォンが伸び悩むNokiaが、2013年末までに1万人を削減する。スティーブン・エロップCEOの就任以来、累計で4万人以上が削減されることになる。

» 2012年06月15日 07時21分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 フィンランドのNokiaは6月14日(現地時間)、1万人の従業員削減を含む削減計画と第2四半期業績の下方修正を発表した。不振のデバイス&サービス部門を再編し、Lumiaシリーズと低価格端末事業に集中する。

 削減計画には、フィンランドの工場とドイツおよびカナダの研究所の閉鎖、2005年に買収した子会社Vertuの売却などが含まれる。また、携帯電話や営業担当の幹部職を再編する。

 これに伴い、2013年末までに世界で約1万人の従業員を削減する。Nokiaはスティーブン・エロップCEOの就任以来、累計で4万人以上が削減されることになる。Nokiaの3月末時点の従業員数は、Nokia Siemensを含めて12万2148人(リンク先はPDFの業績発表資料)。

 Nokiaは、米MicrosoftのWindows Phone搭載のLumiaスマートフォンとNokia City Lensなどの位置情報事業に集中しつつ、Series 40およびSeries 30の開発も継続する。同日、Lumiaのカメラ機能を強化する目的で、スウェーデンのデジタルイメージング企業Scaladoの従業員と技術、知財を買収すると発表した。

 この再編費用として、Nokiaは2013年末までに約10億ユーロ(約13億ドル)を見込んでいる。同社はデバイス&サービス部門の第2四半期(4〜6月)の営業利益率の予測を、従来の「第1四半期と同等あるいはマイナス3%」から、「マイナス3%以上」に下方修正した。

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