GoogleがWeb管理者向けに、Google検索でのPageRankを下げる恐れのある悪質なページからのリンクやSEO目的で購入したリンクを検索アルゴリズムに無視させるツール「Disavow Links」を公開した。
米Googleは10月16日(現地時間)、Web管理者向けに、Webサイトの検索結果ランキング(PageRank)を下げる恐れのあるリンクの影響を排除するためのツール「Disavow Links」の提供を開始した(disavowは「関与を否定する」という意味)。
GoogleはGoogle検索の結果で表示するWebページのランクを独自のアルゴリズムで決定しており、ページへの他のページからのリンクの質と量も判定のための重要な要素になっている。単純にリンク数が多ければ上位にランクされるわけではなく、SEO対策で金で購入したリンクや、スパムリンクがある場合はランクが下がる可能性がある。
Disavow Linksは、Googleに対してページを判定する際に、こうしたランキングに悪影響を及ぼす可能性のあるリンクを無視するよう依頼するというものだ。
このツールを利用するには、まずWebmaster Toolsで自分のWebページへの全リンク一覧をテキストファイルとしてダウンロードし、その中のGoogleに無視してほしいURLを残してファイルを保存する。次にDisavow Linksのページを開き、Webページを指定してURLリストのファイルをアップロードして登録する。Googleは、ダウンロードしたURL一覧ファイルをそのままアップロードしないよう何度も警告している。
Googleがこのリクエストを検索結果に反映するには、数週間を要するという。
Googleは、検索ランキングアップを目的としてガイドラインから逸脱した“過剰最適化”をしているWebサイトを阻止する目的で検索アルゴリズムを改良する「パンダアップデート」や「ペンギンアップデート」を非定期的に実施している。Disavow Linksは、ペンギンアップデートで阻止の対象になる、Googleが「ブラックハットのWebスパム」と呼ぶSEO対策をしてしまったWebサイトや、ランクを落とす目的で競合が張ったスパムリンクを排除したいWeb管理者の役に立つだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.