Mozilla、ID管理サービス「Persona」の脆弱性を修正

悪用された場合、攻撃者が他人のGmailまたは米Yahoo.comのメールアドレスを使ってPersonaをサポートしているWebサイトにログインし、そのユーザーになりすますことができてしまう恐れがあった。

» 2013年10月04日 07時27分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 Mozillaは10月2日、シングルサインオンに使われるID管理サービス「Persona」に脆弱性が発覚し、対処したことを明らかにした。この脆弱性を悪用された場合、攻撃者が他人のGmail.comまたは米Yahoo.comのメールアドレスを使ってPersonaをサポートしているWebサイトにログインし、そのユーザーになりすますことができてしまう恐れがあったという。

 Personaは、ユーザーが選んだメールアドレスを使ってほかのWebサイトにサインオンできるようにするサービス。利用者はサイトや端末ごとに複数のユーザー名とパスワードを管理する必要がなくなる。

 脆弱性は、このサービスに使うメールアドレスが本人のものであることを確認するために導入された「Identity Bridging」という機能に存在していた。MozillaはGmailと米YahooのメールアドレスをPersona用に使っているユーザーの本人確認のために、この機能を使っていたという。

 脆弱性を悪用された場合、攻撃者がPersonaをだまして署名のないパラメータを信頼させることが可能だったとされる。脆弱性の影響を受けるのはPersonaを実装しているサービスやサイトのみで、Gmailや米Yahooのメールサービスのセキュリティが脅かされるわけではないとMozillaは説明している。

 Mozillaは9月24日にセキュリティ研究者から報告を受け、10月1日までにPersonaをアップデートして脆弱性を修正した。9月10日から10月2日のログ記録を調べた結果、この脆弱性が悪用されていないことを確認したとしている。

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