IDやパスワードを狙う脅威が大幅増――IPAが報告

IPAが取りまとめた第3四半期のウイルスや不正アクセスの届出状況ではIDやパスワードを狙ったマルウェアや不正アクセスが増加した。

» 2013年10月23日 17時59分 公開
[ITmedia]

 情報処理推進機構(IPA)は10月23日、2013年第3四半期(7〜9月)の「コンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況および相談受付状況」を発表した。

 それによると、コンピュータウイルス届出件数は、前四半期に比べて1.4%減の1709件(うち感染被害は4件)だった。ウイルス検出数は同約35%減の4万3678個で、ウイルス別検出数では「W32/Mydoom」が33%減少した。

 不正プログラム上位10種類の合計検出数は、同1.3%減の2万3220個だったものの、インターネットバンキングのID・パスワードを窃取する「Bancos」は同約66%の7146件と大幅に増加している。

 不正アクセスの届出件数は同120%増の合計61件で、9割にあたる55件で被害が発生した。これらのうち原因が判明しているものでは、古いバージョンの使用・パッチの未導入が9件、IDとパスワードの管理不備が5件、設定不備が3件などだった。

 相談状況ではウイルス・不正アクセス関連全体で3948件に上る。内訳は「ワンクリック請求」に関するものが804件(20.4%)、「偽セキュリティソフト」に関するものが277件(7%)、「スマートフォン」に関するものが154件(4%)などだった。スマートフォンの相談が占める割合はまだ少数であるものの、スマートフォンのワンクリック請求に関しては前四半期から約7割増えており、今後も増えることが予想されるとしている。

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