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» 2013年10月30日 08時00分 UPDATE

ネットワークも全面刷新:東京工科大が「サーバ全廃」に踏み切った理由 (1/3)

東京工科大は来春をめどに、オンプレミスサーバ約100台で運用していた業務システムを撤廃してクラウドサービスに完全移行する。その背景と狙いを聞いた。

[本宮学,ITmedia]
photo 八王子キャンパスの様子(写真は研究所棟)

 東京都八王子市に本部を構える東京工科大学は、国内でいち早く先進的なICT教育に取り組んできた大学の1つだ。2000年代前半には八王子キャンパスの全学生にノートPC携帯を必須としたほか、近年では学生がクラウド経由でプログラミング学習を行えるシステムなども構築、運用している。

 そんな同大は2014年春、学内ネットワーク環境を全面刷新し、オンプレミスサーバで運用していた業務システムをクラウドサービスに完全移行するという。プロジェクトを指揮しているコンピュータサイエンス学部の田胡和哉教授に、取り組みの背景と狙いを聞いた。

システム全体が老朽化…「再起動のたびトラブルが起きていた」

 同大が本格的なICT活用に取り組み始めたのは2003年のこと。八王子キャンパスの全教室/全席に有線LANポートとコンセントを設置し、全学生約7000人に対しノートPCを必携とするなど、全学生がPCを活用して学習するための環境を整備してきた。

photo 東京工科大学コンピュータサイエンス学部の田胡和哉教授

 こうして約10年にわたって有線ネットワーク環境を提供してきたものの、近年では新たな課題に直面していたという。その1つが、学内の研究室などが独自に立ち上げた無線LAN環境の増加である。

 「最近のPCはLANポートがついていないものも多く、そもそもタブレットは無線ネットワークの利用が前提となっている。それらの端末を学内で使うために各研究室が独自にアクセスポイントを立ち上げてしまっており、学内のネットワークセンター(IT部門に相当する部署)がまったく管理できていなかった」と田胡教授は振り返る。

 ITインフラ全体の老朽化も問題になっていたという。「ネットワーク機器自体が老朽化し、点検のためにいったん全電源をオフにすると、再起動のたびにシステムトラブルに見舞われる状況だった。また、学内の業務システムはサーバ約100台で構築していたが、各製品を寿命ギリギリまで使い込んでいたため、運用管理が非常に煩雑化していた」

 導入時は先進的だったITシステムが老朽化し、かえってIT部門やユーザーの首を絞めてしまっている――そんな状況を変えるため、同大は学内ICT環境全体の大規模リニューアルを決断する。

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