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» 2013年12月03日 19時07分 UPDATE

企業のIT投資意欲は5年ぶりの高水準に――ITR調べ

ITRによると、2013年度にIT予算を増額すると答えた企業は3割を超え、リーマンショックのあった2008年度以来5年ぶりの高い水準になった。

[ITmedia]

 調査会社のアイ・ティ・アール(ITR)は12月3日、国内企業を対象に10月に実施したIT投資動向調査の最新結果を発表した。955社の2013年度におけるIT予算や投資戦略、2014年度への方向性などを分析している。

 それによると、2013年度にIT予算を増加する企業(「20%以上の増加」と「20%未満の増加」の合計)は前年度比6.2%増の31.7%に上り、2008年度以来5年ぶりに30%を突破した。減額(「20%以上の減少」と「20%未満の減少」の合計)する企業の割合は前年度を大きく下回り、全体的に前向きな投資が行われたことがうかがえるという。2014年度への見通しでは、増額を見込む企業が2013年度実績をやや下回ったものの、減額を見込む企業の割合も低水準にあり、成長率は引き続きプラスで推移するとみられている。

itr001.gif IT予算額増減の経年変化(2012〜2014年度予想) 出典:ITR「IT投資動向調査2014」

 ビジネスの好・不調とIT投資の内訳をみると、「非常に好調」とした企業(110社)では戦略投資(新規システム構築、大規模なリプレースなど)の割合が38.4%に達する一方、「非常に不調」とした企業(74社)では25.0%にとどまり、好調と認識する度合いの高い企業ほど戦略投資の比率が高い結果になった。

 ITに関する主要な18の戦略テーマから、重要性が高いと認識するものを1〜3位で回答した結果は、好調と認識する企業で「売上増大への直接的な貢献」や「顧客サービスの質的な向上」といったビジネス指向のテーマが上位になったのに対し、不調と認識する企業ではコスト削減が重視されていた。

 2014年度に向けて最重要視するIT課題は、4年連続で「IT基盤の統合・再構築」がトップなり、2位も前年度同じく「ビジネスプロセスの可視化・最適化」がランクインした。ただし、上位と下位の差は縮まっており、重点課題が多様化している。

itr002.gif 主要なIT動向に対する重要度指数と実施率の変化 出典:ITR「IT投資動向調査2014」

 今回の調査から新設されたセキュリティ意識に関する質問では、人為ミスに起因する情報の漏えいや消失を重要だと考える割合が最も高いものの、2位は外部攻撃による情報の搾取、3位は外部攻撃によるシステムダウンが挙げられ、「外部攻撃の脅威」に対する警戒感の高いことが明るみなった。

 シニア・アナリストの舘野真人氏は、「安倍政権の経済政策で特に大企業では景況感の改善による影響が大きいとみられる。しかし、景気とIT投資の連動性も強まっており、消費増税による景気の冷え込みが懸念される2014年度に向けて、現在の成長率が持続するかどうかは未知数だ」とコメントしている。

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