日本IBMがx86サーバ新製品を発売 Lenovo移管後も保守継続

「IBM System x M5」ではセキュリティチップを標準装備し、同社の独自ノウハウを加味した「Trusted Platform Assurance」を適用している。Lenovoへの事業移管後も保守は継続する。

» 2014年09月11日 12時00分 公開
[ITmedia]

 日本IBMは9月11日、x86サーバの新製品「IBM System x M5」を発表した。5モデルをラインアップし、セキュリティ強化を特徴に挙げている。

 新製品5モデルは、企業アプリケーション向けに最適化したという「Flex System x240 M5」、ビッグデータ処理やクラウド向けの「System x3650 M5」、多様なワークロードに対応する「System x3550 M5」、1Uハーフサイズの「NeXtScale nx360 M5」、基幹業務向けの「IBM System x3500 M5」。2014年第4四半期から2015年第1四半期に順次出荷を開始する予定。

IBM System x M5シリーズ

 IBM System x M5では業界標準および同社独自のセキュリティ機能や管理手法を組み合わせた「Trusted Platform Assurance」を適用しているという。全てのファームウェアで安全な設計やデジタル署名、検証を行っているとして、正規のファームウェアのみを実行させる。また、Trusted Platform Module(TPM)の最新規格に対応するセキュリティチップを標準装備し、複雑な暗号化アルゴリズムをサポートする。

 新機能の「セキュア・ファームウェア・ロールバック」では不正なファームウェアパッケージによる更新が行われても、バックアップしている正規のファームウェアに書き戻してシステムを保護するとしている。同社ではデータ保護機能のオプションとして、自動暗号化ドライブや鍵管理のための「IBM Security Key Lifecycle Management」も提供する。

 また、新製品では冷却システムや電源ユニットのアクティブ/スタンバイ・モードのサポート、環境温度40度対応などによって電力効率を向上させたという。性能面では前世代製品に比べて一般的なJavaベースのワークロードで最大131%、一般的な仮想化ワークロードで最大61%、一般的なデーターベースアプリケーションで最大59%のパフォーマンスの向上を図ったとしている。

 なお、同社のx86サーバ製品の販売などはレノボが設立した「レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ」に移管される(関係当局によるLenovoの事業買収承認完了後)。保守サービスは引き続き日本IBMが担当する。

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