Symantecが会社分割、国内体制は当面維持

2015年末をめどに、コンシューマ向けを含むセキュリティ分野と、バックアップなど情報管理分野の2つの事業会社を設立する。

» 2014年10月10日 13時36分 公開
[ITmedia]

 Symantecは米国時間10月9日、2015年12月までにセキュリティ分野と情報管理分野の2つの会社に分割する方針を正式発表した。同日の取締役会で同社の分割計画が全会一致で承認された。

 セキュリティ分野の新会社は、「Norton」ブランドで展開するコンシューマ向け事業とエンタープライズ向け事業(エンドポイントやメール、Web、サーバ、ゲートウェイなどのセキュリティ対策製品・サービス)を継承する。今後は製品・サービスの密な連携による統合的なセキュリティ脅威対策ソリューションを提供するとし、2015年3月までに第一弾として、ゲートウェイ向けのAPT(持続的な標的型サイバー攻撃)対策製品を投入するという。

 一方、情報管理分野の新会社は「Veritas」ブランドなどで知られたバックアップ事業など継承する。バックアップソフトとハードウェア(サーバ/ストレージ)を組み合わせた統合型アプライアンスや、クラウド環境に対応したバックアップ/リカバリサービスの展開などに注力していくとしている。

 それぞれの分野における2014年3月期の売上高は、セキュリティ分野が42億ドル、情報管理分野が25億ドルだった。2018年に両分野の市場規模はセキュリティ分野で380億ドル、情報管理分野で160億ドルに達すると予想され、同社は今回の会社分割が、市場の拡大に対応していくための戦略だと説明している。経営体制では引き続きマイケル・ブラウン氏が社長兼CEOを務める。

 なお、日本での事業については「現時点では現行体制を継続する」(同社広報部)としている。

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