本格サイバー攻撃の前触れか、米国務省のメールシステムも標的に

米政府機関を狙った一連の攻撃は、独立系または国家が関与するハッカー集団による「偵察段階」の攻撃かもしれないと専門家はみる。

» 2014年11月18日 07時08分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 ホワイトハウスや米海洋大気局(NOAA)など米国の連邦政府機関のシステムに対するサイバー攻撃が相次ぐ米国で、今度は国務省の電子メールシステムに対するサイバー攻撃が発覚したとメディア各社が伝えた。同省はシステムをダウンさせて対応に当たっているという。

 Washington PostやAP通信の11月16日付の報道によると、攻撃されたのは国務省の非機密扱いの電子メールシステム。ホワイトハウスのネットワークが攻撃されたのとほぼ同時期の10月下旬に、不審な動きが検出されたという。一方、機密扱いのシステムは影響を受けなかったとしている。

 この事態を受けて国務省は各国で使っている電子メールやWebサイトの一部を14日からダウンさせ、セキュリティ対策の強化を図っているという。システムは間もなく復旧の見通し。この間、職員はGmailを使っていたとWashington Postは伝えている。

国務省への問い合わせ先がGmailに(Tripwireより)

 米政府機関を狙った一連の攻撃についてセキュリティ企業の米Tripwireの専門家は、独立系または国家が関与するハッカー集団による「偵察段階」の攻撃と思われるとの見方を示した。さらに組織立った攻撃の前触れかもしれないと指摘している。

関連キーワード

サイバー攻撃 | 政府 | アメリカ


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ