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» 2015年04月15日 09時00分 UPDATE

職場で役立つデジタル化レシピ:最適なスキャン方法、書類のタイプで選んでみると (1/2)

書類をデータ化するための機器にはさまざまなものがあり、スキャナも多種多様なものがラインアップされている。今回は書類のタイプごとに、どんなスキャナが適しているかを見ていこう。

[山口真弘,ITmedia]

この連載は

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 保管コストの削減はもとより、劣化の防止や検索性の向上、再利用の促進などさまざまな利点が認められ、徐々に広がりつつある紙の文書や帳票のデジタルデータ化ですが、用途や目的を考慮せずにむやみにスキャンすることでかえって効率が悪くなったり、作業に手戻りを発生させてしまうことも少なくありません。

 また商法や税法で保管が義務付けられている文書の場合、電子帳簿保存法やe-文書法などのルールに則った手順を踏む必要があり、自分の判断でやみくもにデータ化するわけにいかないといった事情もあります。

 本連載ではこうした現在の状況を踏まえつつ、文書のデータ化にまつわる情報、さらにはフォーマットであるPDFや変換機器であるスキャナ、保存先となるストレージに至るまで、業務現場と情報システム部門に役立つ知識やTips、活用術を幅広く紹介していきます(著者より)


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 前回紹介したように、書類をデータ化するための機器にはさまざまなものがあり、スキャナも多種多様なものがラインアップされている。スキャナごとに向き不向きがあるので、スキャナを購入する際には、どのような書類をデータ化する機会が多いかを見極め、なるべくそれに合ったタイプの製品を購入するのが望ましい。

 今回は、前回とは逆の切り口で、書類のタイプごとに、どのようなスキャナを用いてデータ化するのが効率的かを見ていこう。具体的なスキャナの種類については、前回の記事を参照されたい。

 なお、ここでは多くの製品に備わっている機能を前提に話を進めるが、低価格のモデルでは該当の機能が搭載されていない可能性もある。製品の購入にあたっては、やりたいことがその機種で実現できるかどうかを必ず確認しよう。

ビジネス文書

Photo ドキュメントスキャナなら書類をまとめてセットし、両面を一括で読み取れる。写真はPFUのScanSnap iX500

 オフィスのプリンタで印刷された、一般的なビジネス文書をスキャンするには、ドキュメントスキャナを使うのがおすすめだ。両面を一括で読み取れ、複数ページをADF(オートシートフィーダ)に同時にセットできることから、そのスピードは圧倒的でクオリティも高い。ほとんどの製品は、スキャンと同時にOCR処理によって本文中の文字のデータ化も行える。

 ADFを装備した複合機でも同じことができるが、それほど高速ではない場合も多く、また製品によってはADFが片面の読み取りにしか対応しない場合も多い。ステープラやクリップを除去できないなど、ADFを通過させられない場合はフラットベッドスキャナ(もしくは複合機の原稿台に乗せてのスキャン)が一般的だが、原稿を1枚ずつ取り替える必要があるため、ページ数が多いとかなりの手間がかかる。オーバーヘッドスキャナも同様だ。

 なお、帳簿や決算関係書類、3万円以上の契約書や領収書など、電子帳簿保存法やe-文書法によって紙による保存が義務付けられている書類は、間違ってもスキャン後の原本廃棄はNGだ。社内会議で配られた資料や取引先からの提案書など、処理が自己判断に委ねられている書類に限定しておこう。

冊子

 製本されている冊子については、糊付けされている背表紙を裁断機などで切り落とし、ページがばらばらになるよう解体した上で、ドキュメントスキャナで読み取るのがもっともスピーディだ。切り落とす以外にも、アイロンなどを使って糊を溶かし、1ページずつ手で引き剥がして分離させてから、オートシートフィーダにセットする方法もある。

 とはいえ、いったん解体してしまった本は元に戻せないので、廃棄するのが前提の場合を除き、あまり現実的な方法ではない。またハードカバーの本は、解体すること自体が一苦労であるほか、表紙の厚みがドキュメントスキャナのADFを通らないので、必ずしも解体することで効率が上がるとは言いきれない。

 こうした場合は、ページを1枚ずつ手でめくる労力はかかるものの、フラットベッドスキャナにうつ伏せで読み取るか、もしくはオーバーヘッドスキャナで開いて読み取るほうがよいだろう。本のノドの部分が浮かないよう、なるべく本を広げてスキャンする必要があるため、希少本などは傷めないよう留意する必要はあるが、本の解体はしなくて済む。

Photo フラットベッドスキャナーの中には、冊子のノドの部分をぴったり当てることで、エッジの部分ギリギリまで読み取れる製品もある。写真はNEXXのA3サイズ ブックエッジスキャナー「FB6280E SSP パッケージ」
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