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» 2015年10月01日 11時15分 UPDATE

人工知能で営業の失注回避、UBICが新技術

訴訟での証拠を探すために開発した人工知能技術を応用し、メールなどのデータからビジネスに役立つ兆候を検知するという。

[國谷武史,ITmedia]

 UBICは10月1日、人工知能技術を利用したビジネスデータ分析支援システム「Lit i View AI助太刀侍」を発表した。メールなどのデータを分析してビジネス上の商機やリスクにつながる兆候を検知する。

 新システムは、ユーザーのノウハウや判断(暗黙知)につながる10件程度のサンプルデータを事前に学習し、以降は大量のデータの中から相関分析を行ってスコアリングを行い、ユーザーの求めに適合する可能性の高いデータを自動的に抽出する。ユーザーは抽出されたデータを活用して、必要なアクションを迅速に起こせるという。

ubic001.jpg 人工知能の分析で抽出されたデータはスコアの高い順に表示される
ubic002.jpg 顧客の不満を把握する目的で抽出したデータの一例

 近日中にリリースするAPIを介してプロジェクト管理やCRM/SFA、コールセンターなどのシステムとも連携できるようになり、メールの他に日報や“顧客の声”といったデータを相関分析して、ユーザーの目的に応じた活用ができるようになるとしている。また、システムが抽出したデータを再評価してフィードバックすることにより、検出精度を高められるようにもなっている。

 新システムの中核になる人工知能技術は、同社が1500件以上の訴訟対応支援や不正調査サービスなどのノウハウをベースに開発したもの。例えば、不正調査では証拠となる電子データを膨大なデータの中から手作業で探さなければならないが、人件費も時間も膨大になるため、同社は開発した人工知能技術を使って証拠になり得るデータの絞り込み作業を効率化しているという。

ubic003.jpg 人工知能の適用事例

 守本正宏社長は、「一見して同じような内容のメールでも、一般的なやり取りと不正行為につながるやり取りではニュアンスに微妙な違いがあり、分析経験のある担当者にしか見分けられなかった。このノウハウを人工知能技術に生かすことで、人間の嗜好に合う情報を抽出できるようになった」と話す。

 想定される利用シーンは様々。例えば、営業部門では顧客と担当者とのメールや営業日報から顧客の期待や不満の兆候を示すデータを抽出して管理者が担当者に必要な指示が出せるという。プロジェクト管理では顧客とのメールやメンバー間の議事録などのデータを分析することで、遅延や炎上のリスクを事前に把握できる。既に一部企業からは、従業員と上長や同僚のコミュニケーションデータを分析して退職リスクの高い従業員を把握したいという人事分野での利用を希望する声もあるとしている。

 新システムは同社のクラウドサービス「Intelligence Cloud」で提供されるほか、代理店が同システムを使った独自サービスとしても提供できるようになっている。

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