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» 2015年10月06日 15時24分 UPDATE

企業スマホにもマルウェア対策――LookoutとCTCが提供へ

Androidに限らずiOSでもマルウェアリスクが高まっていることから、LookoutとCTCは企業向けのマルウェア対策を国内展開する。

[國谷武史,ITmedia]

 モバイルセキュリティ企業の米Lookoutと伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は10月6日、Lookoutの企業向けセキュリティ製品「Lookout Mobile Threat Protection」の国内提供を開始した。AndroidおよびiOS端末に対応したマルウェア対策を可能にする。

 Lookout Mobile Threat Protectionは、端末における不正アプリや高リスクアプリの検出/駆除、root化およびJailbreak端末の検出、サイドローティング(非公式アプリストア以外からのアプリインストール)の検出などの機能を搭載する。クラウドベースの管理者コンソールも提供し、端末ごとの保護や脅威の状態をGUIで把握できるほか、MDM(モバイル端末管理)ツールと一元的に運用できる特徴を持つ。

 米国で7月にリリースされ、9月から欧州主要国でも発売。国内ではCTCが日本語版の開発で協力し、今後3年間で200社への導入を見込む。同社ではMDM・MAM(モバイル端末・アプリ管理)の「deviceSAFE」や、クラウド対応の統合ID管理ツール「Centrify」と組み合わせたモバイルセキュリティソリューションとして展開していく。

lokotct02.jpg CTCが展開するモバイルセキュリティのソリューション

 Lookoutは、Android/iOS対応のセキュリティアプリを190カ国で提供し、コンシューマーを中心に7300万ユーザーを持つ。2013年に日本法人「ルックアウト・ジャパン」を設立しており、2014年にはKDDIとの協業もスタートさせた。

 企業や組織ではここ数年間にスマートフォンやタブレット端末の導入が広がり、端末の管理や盗難・紛失による情報漏えい対策などを目的に、MDMを利用するケースが一般的になった。ただ、採用OSではiOSのiPhoneやiPadが多いことから、マルウェア対策の必要性はあまり意識されてこなかった。

 記者会見したCTC取締役 専務執行役員の松澤政章氏は、「MDM・MAMとID管理に待望のマルウェア対策を加えることで包括的なモバイルセキュリティが実現できた。本音では9月中にもこの取り組みを発表したかった」と述べた。

 モバイルマルウェアのリスクは、Androidでは常態化しているが、9月には中国でマルウェア機能を持つ大量のiOSアプリがApp Store上に公開される「XcodeGhost問題」が発覚。これまでマルウェアとはほぼ無縁だとみられてきたiOSでも本格的にリスクが顕在化したことで、注目を集めている。AndroidでもOSに起因する深刻度の高い脆弱性が相次いで発覚し、これを悪用する高度なマルウェアのリスクが高まっている。

lokotct01.jpg iOSマルウェア「XcodeGhost」の影響を受けたアプリを検知した様子

企業のモバイル管理に最適化

lokotct03.jpg Lookoutのジム・ドルチェCEO

 Lookoutのジム・ドルチェCEOによると、Lookout Mobile Threat Protectionは既に従業員5000人以上の企業を中心に約50社が導入した。米国では従業員の個人端末を業務に利用するBYODが広く導入されており、様々な個人端末を通じてマルウェアが企業システムに影響を与える恐れがあることから、

マルチOSに対応したマルウェア対策ニーズが高まっているという。

 企業のマルウェア対策はPCベースで講じられてきたが、「約1500万のモバイルアプリの情報を保有しており、毎日3万のアプリ情報が追加されている。PCやサーバが中心のマルウェア対策ではモバイルの保護は難しい」(ドルチェ氏)と語る。

lokotct04.jpg ルックアウト・ジャパンの大須賀雅則社長

 Lookoutのセキュリティアプリは、個人向けには盗難・紛失対策なども備える統合版として提供されているが、企業向けにはマルウェア対策に重点を置いているという。前述のように、端末やアプリ管理のMDM・MAMが既に導入されているため、セキュリティ対策を補完する役割を担うとしている。新製品はMobile IronとVMwareのAirWatchにも対応済みだ。

 またルックアウト・ジャパンの大須賀雅則社長は、「国内企業のモバイル導入でもマルチキャリア化が進み始めた。近い将来にMVMOサービスの利用も広がれば、導入環境が複雑化してセキュリティリスクが高まる」と話し、通信事業者や国内のMDMベンダーとも協業していく考えを明らかにしている

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