マイクロソフトの新OS「Windows 10」。もう使ったという方も、まだ試していないという人もいると思うが、あらためてそのポイントを“マイクロソフトの人”に解説してもらおう。第2回は生産性向上やワークスタイル改革を導く、さまざまな新機能について。
こんにちは。日本マイクロソフトでWindows 10を担当している山本築です。前回の記事で、Widndows 10がサービス化に向かった理由の1つに、IT環境やワークスタイルの変化があるとお話ししました。
今回はこのワークスタイルの変化にWindows 10がどのように対応しているのか、そしてWindows 10でワークスタイル改革をどう導くのかを紹介していきます。
人の働き方というのは、この10年で大きく変わってきています。例えばオフィスのデスクを考えてみてください。“島型”と呼ばれる、自席が固定された配置が一般的かとは思いますが、自席を固定しないフリーアドレス制を採用する会社も出てきています。
働き方やコミュニケーションもこれと同じ。組織を細かく分け、固定的な業務を行う“階層型”の仕組みから、いつでもどこでも誰とでもつながり、仕事を行う“ネットワーク型”の仕組みへと変化しつつあります。実際に私たちマイクロソフトの社員は、外回りの空き時間でカフェから社内の会議に「Skype For Business」で参加するといった働き方を日常的に行っています。
情報伝達の経路が階層的だと、なかなか多くの人に情報が伝わらず、プロジェクトに関わる人数にも限界が出てくるでしょう。一方ネットワーク型であれば、情報が急速に拡散していくため、一度に多くの人に伝えることができます。それが“最新の情報による素早い意志決定”につながるのです。
全体が1つのネットワークのように人とつながり、情報を必要なときに得られる。ビジネスにより貢献するために、まさに“クラウド”のようなワークスタイルが求められているのです。
それでは、Windows 10がどのように業務を変えるのかを見ていきましょう。まずは“Continuum”です。
Windows 10からは1つのアプリケーションがさまざまなデバイスで動作します。アプリはユーザーが操作しやすいよう、どのデバイスにも最適化されます。特にタブレットとPC双方の特性を持つ2in1デバイスでは、“Continuum(連続性)”と呼ばれる機能があり、PC形態からタブレット形態に変わったとき、タッチに最適化されたUIを表示してくれます。
会社の自席はPCがあるので、デジタル化が進んでいると思いますが、そこから一歩離れると紙や手書きメモなどが中心のアナログの世界になってしまい、生産性が落ちてしまう――そんな経験をした人は少なくないはずです。
近年では、タブレットの導入でデジタル化を推進するケースも多いですが、PCとタブレット、両者の情報はきちんとつながっていますか? 2つをつなげたり、1台にまとめたりすることで、作業の生産性は大きく高まるでしょう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.