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» 2016年07月05日 08時00分 UPDATE

ビッグデータ利活用と問題解決のいま:AIに不可欠な機械学習の仕組みとFinTech活用での注意点 (1/3)

AIや機械学習によるビッグデータ活用はFinTechのさまざまな領域に適用されているが、そこではセキュリティやプライバシーも考慮する必要がある。今回は各種技術をひも解きながらFinTech活用における注意点を示してみたい。

[笹原英司,ITmedia]

 本連載の第19回で、オープンイノベーションの観点から「FinTech」(金融×IT)を取り上げた。ビッグデータ分析の中核技術として脚光を浴びているのが、人工知能(AI)だ。

FinTechの様々な領域で活用されるAI技術

 AIは、多量のデータから自律的に判断性能を向上させる仕組みにより、人間の知能を有するかのように機能するマシンやシステムのことを指す。具体的な構成要素としては、知識・概念の集積と、入力データを処理し、知識・概念と照合し推論を行うロジック(エージェント)がある。

 AIは、FinTechのさまざまな領域で適用されている。例えば、複数の金融機関の口座に分散した残高や取引に関する情報を集約する個人資産管理の領域では、家計簿ソフト、アカウントアグリゲーション、モバイル請求・支払管理などの基本的機能に加えて、AIによるビッグデータ分析を活用しながら、リアルタイムで与信スコアリングシステムを提供する機能が導入されている。

 インターネットやモバイルアプリケーションを通じて個人投資家向けに資金運用支援サービスを提供するロボアドバイザーの領域では、個々の投資家の年齢、年収、投資目的、リスク選好、過去の投資履歴などのデータを収集し、AIを駆使したアルゴリズムを利用して最適な資産投資アロケーションを提示するとともに、投資家の運用方針や金融市場環境の状況に応じて、金融商品の売買を代行する自動化機能の開発・導入が行われている。

 個人と個人をインターネットで結んで金銭貸借を行うピア・ツー・ピア(P2P)レンディングの領域では、マーケットプレイスに参加する借り手・貸し手の信用度を、AIベースの分析アルゴリズムでリアルタイムにチェックする機能の開発・導入が進む。

 また、不動産投資分野のFinTechでは、不動産物件情報や地域の地価動向、不動産売買履歴、外部データなどを統合・集約し、AIベースのアルゴリズムモデルでリアルタイムに不動産物件に関する査定情報を提供する機能が導入されている。

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