米政府、一部地域からの電子機器の機内客室持ち込み禁止 英国も追随

英米政府当局が、テロ対策として、中東や北アフリカの一部地域から自国への旅客機の搭乗者による電子機器の機内客室持ち込みを禁止した。国籍にかかわらず、ノートPCなどは貨物スペースに預ける必要がある。

» 2017年03月22日 08時37分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米国土安全保障省は3月21日(現地時間)、国際線を運航している航空会社各社に向けて、政府が指定する10空港からの搭乗者に携帯電話やスマートフォンより大きな電子機器の機内客室持ち込みを禁止するよう命令した。

 指定された空港からの搭乗者は、国籍にかかわらず、対象となる電子機器を貨物スペースに預けなければならない。Q&Aには具体的な規制対象の定義がないが、少なくともタブレットやノートPCは持ち込めないだろう。

 air 1 米国土安全保障省のQ&Aページ

 対象となる空港は、Queen Alia International Airport(AMM)、Cairo International Airport(CAI)、Ataturk International Airport(IST)、King Abdul-Aziz International Airport(JED)、King Khalid International Airport(RUH)、Kuwait International Airport(KWI)、Mohammed V Airport(CMN)、Hamad International Airport(DOH)、Dubai International Airport(DXB)、Abu Dhabi International Airport(AUH)。いずれも中東あるいは北アフリカの空港だ。状況によって、さらに増える可能性もあるとしている。

 この規制は、テロ対策の一環で、過去数年の情報の分析に基づくものとしている。規制がいつまで続くかは不明。「脅威が変化するまで」としている。当局は既に関連する航空会社に通達済みで、96時間以内に実行するよう命令したという。

 米国による発表後、英政府も同様の措置を発表した。

 こちらは、トルコ、レバノン、エジプト、サウジアラビア、ヨルダン、チュニジアから英国に向かう機内客室への16×9.3×1.5センチ以上のスマートフォン、タブレット、ノートPCの機内持ち込みを禁止するというものだ。例えば「iPhone 7 Plus」「Samsung Galaxy 7 Edge」「LG G3」「Xperia Z2」は機内に持ち込める。

 air 2 英国政府の発表文

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ