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» 2017年10月11日 08時30分 公開

【新連載】夢物語で終わらせない「DevOps」:みんな「DevOps」に何をそんなに期待しているの? (1/2)

ガートナーのハイプ・サイクルでも「過度な期待のピーク」を超えつつある「DevOps」。その取り組みに対して期待する声が多い一方で、悩む企業が多いのも事実。DevOpsの恩恵を得るために、企業がしなければならない“第一歩”とは……。

[北山晋吾(日本ヒューレット・パッカード),ITmedia]

 開発(Development)と運用(Operation)が協力し、ビジネス要求に対して、より柔軟に、スピーディに対応できるシステムを作り上げる――。「DevOps」という概念が生まれて8年近くがたった今、IoTなどのITトレンドとともに、再びこの言葉が注目されています。しかし、それが実践できている企業は、どれほどあるでしょうか。

 注力しなければいけないことは分かっているものの、費用対効果が見えにくい中で、投資を判断できず、最初の一歩を踏み出せないケースが多いのが現実です。私は普段、ベンダーという立場でユーザー企業の方々にコンサルティングを行っていますが、DevOpsの実践について、多くの企業が悩んでいることが分かります。

 「我が企業もDevOpsの活動にいち早く取り組んで、迅速なアプリケーション開発基盤を作りたいんだよね

 「DevOpsなんて、われわれが担当しているシステムには先進的すぎて、投資なんて何年も先の話だよ

 立場によって視点は異なりますが、楽観的な話から悲観的な話まで、実に多くの経営者や現場の情シス、エンジニアがDevOpsに対して、それぞれ“期待値”を持っています。この連載では、そんな期待と現実に焦点を当てつつ、今、ITインフラでDevOpsを実践するために必要なプロセスや考え方、そして、それを支える技術について、事例を交えて解説していきます。

企業がDevOpsに抱く「過度な期待」とは?

 2017年9月、ガートナー ジャパンは、「日本におけるテクノロジのハイプ・サイクル:2017年」を発表しました。先端技術に対する市場からの期待を示す「ハイプ・サイクル」は、ITを武器にビジネスを展開する人にとって、今後の投資判断を検討する重要な指標の1つといえるでしょう。

photo 日本におけるテクノロジのハイプ・サイクル(出典:ガートナー 2017年9月)

 ただし、これを活用するときは、自社の戦略との整合性に気を付けなければいけません。つまり、ハイプ・サイクルの前半に位置する「黎明期」や「過度な期待のピーク」にあるテクノロジーを、自社やチームの戦略とどう結び付けるかがポイントとなるのです。

 企業のブランディング戦略を含めた“先行者利益”として投資を行うのか、そのテクノロジーが市場で評価され、ある程度飽和するまで待ってから、“安定的な投資”を行うのかによって自社の立ち位置は大きく変わります。

 DevOpsはというと、ちょうど「過度な期待のピーク」の山を超え、まさに幻滅期に差しかかっているところです。これは技術が実用レベルになる前に、安定稼働を見極める検証期間を設け、企業が判断するタイミングと言えます。だからこそ、今DevOpsに対する期待値が高く、具体的な課題を解決し、安定的な自社サービスの展開を望んでいる企業が増えているのです。

 では、ここで示されているDevOpsへの「過度な期待」とは、一体何なのでしょうか。

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