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» 2017年11月09日 07時00分 公開

少ない学習で高い正答率のAI、富士通がコンタクトセンター向け「CHORDSHIP」 (1/2)

富士通がAIを活用したコンタクトセンター向けソリューションを発表。事前に膨大な教師データを学習させなくても、企業が保有しているFAQなど既存データのみで高い正答率を実現できるという。

[西坂真人,ITmedia]

 富士通は2017年11月8日、AIを活用したコンタクトセンター向けソリューション「FUJITSU Business Application CHORDSHIP(コードシップ)powered by Zinrai」(以下、CHORDSHIP)を発表、同日から販売を開始した。2020年度末(2021年3月末)までに350億円の売り上げを目指している。

 CHORDSHIPは、高精度な受け答えが可能なチャットbot「FUJITSU Business Application CHORDSHIP Digital Agent」(以下、Digital Agent)を用いた顧客接点高度化ソリューションで、導入構築コンサルティングサービスや稼働後の運用支援サービスと組み合わせて提供。コールセンターやヘルプデスクなどコンタクトセンターのCXと業務生産性の向上が図れるという。

photo CHORDSHIPの全体イメージ

 同社執行役員 デジタルフロントビジネスグループ 副グループ長の今田和雄氏は「マーケティングが従来の企業主導から今後は人間中心へと変わる中で、より一層の顧客との深いつながりが求められている。またその提供価値も“頭で満足する”論理的価値から、“心で満足する”感情的価値へと変貌する中で、顧客と企業とをつなぐ最前線であるコンタクトセンターへの期待が高まっている」とし、顧客接点力の強化におけるコンタクトセンターの重要性を語る。

photo 同社執行役員 デジタルフロントビジネスグループ 副グループ長の今田和雄氏

ディープラーニング型AIはコンタクトセンターに不向き

 だがコンタクトセンターの現状はというと、採用難や離職増などで慢性的な人材不足に陥っているのが実情だ。また、チャンネル多様化への対応やオペレーターの生産性向上など課題も多く、その解決策としてAIなど先進ICTを活用した新しい関係性構築への取り組みが近年注目されている。このニーズを受け、ディープラーニング(深層学習)によるAIが各社から登場しているが、その回答精度(正答率)は20〜50%程度と低く、より正確な回答を求めるとなると膨大な教師データが必要で現実的には実用困難な状況だった。

photo

 SaaS型サービスとして提供されるDigital Agentは「対話・機械学習ハイブリッド型AI」が特徴。コンタクトセンターにチャットで寄せられるさまざまな問い合わせに対して、同社のAI技術「Zinrai」を組み込んだチャットbotが言葉の揺らぎや類義語などを認識。問い合わせ内容を高い精度で絞り込みつつ、企業内に蓄積された問い合わせ対応のナレッジやFAQなどから関連する情報を抽出して的確に回答できるという。

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