日本HP、実質10万円を切るLTE内蔵PCからセラミックカラーのプレミアムノートPCまで一斉投入(1/2 ページ)

日本HPが、ビジネス向けと個人向けのプレミアムPCを発表、11月17日から順次発売する。

» 2017年11月18日 08時00分 公開
[田中宏昌ITmedia]

法人向けと個人向けのプレミアムPCを中心に投入

 2017年11月17日、日本HPがプレミアムラインのPCを発表し、同社直販の「HP Directplus」で11月17日から順次発売する。法人向けPCでは、オールインワン型デスクトップPCで34型湾曲ディスプレイを備えた「HP EliteOne 1000 G1 All-in One(34インチ)」と、4K対応の27型液晶ディスプレイ搭載モデル「HP EliteOne 1000 G1 All-in One(27インチ)」、デタッチャブル型ワークステーションの「HP ZBook x2 G4 Detachable Workstation」、コンバーチブル型の「HP EliteBook x360 1020 G2」が追加された。一方の個人向けでは、フラッグシップモデル「HP Spectre 13」「HP Spectre x360」シリーズの後継モデルが登場した。

photo フラッグシップモデル「HP Spectre 13」を手にするHP Inc. パーソナルシステムズ インダストリアルデザイン担当 バイスプレジデント ステイシー・ウルフ氏

 また、プレミアムシリーズとは異なるが、スタンダードな法人向けノートPCにLTE内蔵モデル「HP ProBook 430 G5」もラインアップされた。各モデルの直販価格と発売時期は下記の通りだ。

製品名 直販価格(税別) 発売時期
HP EliteBook x360 1020 G2 18万5000円〜 2017年11月17日
HP EliteOne 1000 G1 All-in One(27インチ) 24万9000円〜 2017年12月下旬
HP EliteOne 1000 G1 All-in One(34インチ) 29万8000円〜 2018年1月下旬
HP ZBook x2 G4 Detachable Workstation フォトグラファーモデル 36万8000円〜 2018年1月中旬
HP ZBook x2 G4 Detachable Workstation デジタルアーティストモデル 39万円〜 2018年3月中旬
HP ZBook x2 G4 Detachable Workstation プロデジタルアーティストモデル 46万8000円〜 2018年3月中旬
HP ProBook 430 G5 15万円〜 2017年12月下旬
HP Spectre 13 14万9800円〜 2017年11月下旬
HP Spectre x360 13万9800円〜 2017年11月17日
HP Spectre x360 Special Edition 14万9800円〜 2017年11月下旬

LTE内蔵の法人向け13.3型ノートPCも登場

 性能やデザインを重視したプレミアムモデルの中で、異彩を放っていたのが法人向けノートPCでボリュームゾーンを占めるProBookシリーズのSIMロックフリーLTEモデル「HP ProBook 430 G5」だ。下り最大450Mbps/上り最大50Mbps対応のHP lt4210LTE通信モジュール(Intel XMM 7360)を内蔵しており、対応バンドもLTEが1/2/3/4/5/7/8/11/12/13/17/18/19/20/21/26/28/29/30/38/39/40/41/66、3Gが1/2/4/5/8と幅広い。VAIOの法人向けPC「VAIO Pro PF」や「VAIO Pro PG」のように、Windows 10データプラン対応SIMが付属しているわけではないが、別途microSIMを底面のカバー内に装着すれば、場所を選ばずに業務を遂行できる。

photo 会場にひっそりと展示されていた「HP ProBook 430 G5 Notebook PC」。大柄なボディーだが、場所を選ばずにネットワークを利用できるのは魅力だ

 PCのスペックは、CPUがCore i3-7100U(2.4GHz、2コア4スレッド)、メモリは4GB(DDR4-2400)、ストレージは500GB HDD、1366×768ピクセル表示に対応した非光沢13.3型液晶ディスプレイと控えめだが、USB Type-C端子やTPM 2.0準拠の指紋認証を備え、米軍調達基準(MIL-STD 810G)をクリアする堅ろう性もウリだ。なお、ボディーサイズは326(幅)×234(奥行き)×19.8(厚さ)mm、重量は約1.49kgとなっている。

 そして何より、キャンペーンを適用することで10万円を切る価格(通常の直販価格は税別15万円〜)を実現する予定というのも魅力だ。12月下旬の発売が待ち遠しい。

photo 従来モデルは、Enterキーの右側にキーが配置されていたがミスタイプを防ぐべくキーの見直しが行われた
photo microSIMスロットは底面のカバーを開けることでアクセスできる

湾曲ディスプレイ搭載PCやデタッチャブルのワークステーションも

 法人向けPCでユニークなのは、オールインワン型デスクトップPCの「HP EliteOne 1000 G1 All-in One」だ。3840×2160ピクセル表示対応の27型液晶ディスプレイモデルと、3440×1440ピクセル表示対応の34型湾曲ディスプレイモデルがあり、いずれも台座部分にPC機能を内蔵し、配線は電源ケーブル1本で済む。

photo 34型の湾曲ディスプレイを搭載した一体型PC「HP EliteOne 1000 G1 All-in One(34インチ)」。上部にポップアップ式のWindows Hello対応IRカメラを内蔵する

 PC部分のスペックは共通で、CPUに第7世代のCore i7-7700(3.6GHz〜4.2GHz、4コア8スレッド)、チップセットはIntel Q270、メモリは16GB、ストレージは512GBのM.2 NVMe SSDだ。

photo 台座のカバーはワンタッチで取り外せ、メンテナンス性も高い。海外で販売されている液晶ディスプレイとして利用するスタンドは、国内での展開が見送られた

 14型マルチタッチ対応の非光沢液晶ディスプレイと着脱式のスリムキーボードという構成のデタッチャブル型ワークステーション「HP ZBook x2 G4 Detachable Workstation」も見逃せない。液晶はAdobe RGBカバー率100%で3840×2160ピクセル表示に対応し、付属のデジタイザーペン「HP ZBook x2ペン(ワコムの電磁誘導方式)」はバッテリーレスで4096段階の筆圧感知に対応し、液晶ディスプレイ周囲にカスタマイズ可能なクイックキーを用意することによって、良好な使い勝手を提供する。

photo CNC削り出しアルミニウムで堅ろう性と高級感を両立させたワークステーション「HP ZBook x2 G4 Detachable Workstation」
photo 背面のスタンドを広げることで自立する。液晶ディスプレイの両脇にカスタマイズ可能なクイックキーを配置

 CPUやメモリ容量の違いで3モデルをラインアップしており(GPUはNVIDIA Quadro M620)、第7世代Core i7-7600U(2.8GHz〜3.9GHz、2コア4スレッド)と16GBメモリのフォトグラファーモデル、第8世代Core i7-8550U(1.8GHz〜4GHz、4コア8スレッド)と16GBメモリのデジタルアーティストモデル、第8世代Core i7-8650U(1.9GHz〜4.2GHz、4コア8スレッド)と32GBメモリのプロデジタルアーティストモデルが2018年1月中旬〜3月中旬にかけて発売される予定だ。

photo Surfaceシリーズと同じような着脱式のバックライト対応スリムキーボードにはバッテリーが内蔵され、単体でも利用可能だ。また、microUSB経由での充電にも対応する

 第7世代Coreシリーズを搭載したコンバーチブル型として、世界最薄(厚さ13.9mm)かつ最軽量(約1.13kg)をうたう法人向けモデルが「HP EliteBook x360 1020 G2」だ。世界で初めてプライバシーフィルター(HP Sure View)を内蔵した「HP EliteBook x360 1030 G2」の同機能を継承しつつ、スマートフォン級の高輝度(700nit)を実現している。

photo Bang & Olufsen監修のスピーカー(ユニットは5つ)を内蔵し、パワフルなサウンドを実現した「HP EliteBook x360 1020 G2」
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