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» 2017年12月15日 12時00分 公開

Mostly Harmless:何がどうなればAIが人間を超えたことになるのか (1/2)

AIについてまわるシンギュラリティ(技術的特異点)の議論。でも、そもそもシンギュラリティの定義とは何なのでしょうか?

[大越章司,ITmedia]

この記事は大越章司氏のブログ「Mostly Harmless」より転載、編集しています。


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 AIについては、常にシンギュラリティ(技術的特異点)を巡る議論がついてまわります。いわゆる、「2045年にAIが人間の知能を超える」という話です。これについては、「AIが人間を滅ぼす」という話もあれば、逆に「シンギュラリティは来ない」という話もあるなど、さまざまな議論がなされています。

 この議論で気になるのは、「何がどうなればAIが人間を超えたことになるのか」についての定義が全く統一されていない(というか、明確にしないままに語られている)ことです。

 統一するためには「知能」が何を意味するのかを決め、それを定量的に評価する必要がありますが、それができないのでしょう。そもそも人間自身が「知能」を定義できていないのかもしれません。知能を定義できない以上、それをAIが超えるとも超えないとも判断できません。

 AIを判定するテストとしては「チューリングテスト」がありますが、評価方法は「人間が判定する」というもので、あまり科学的とは思えません。将棋やチェスで人間に勝つというのは確かに1つの明確な判定方法ではありますから、この方面で「人間対AI」の闘いがクローズアップされるのは仕方ないのかもしれません。

 ともあれ、判断基準がなく、作ることもできないとなると、シンギュラリティに関する議論はあまり科学的な意味を持つとはいえないように思います。脳科学者の茂木健一郎さんがこんなことを言っています。

 この中で茂木さんは、人間の脳とAIを比べること自体がおかしいと主張し、「シンギュラリティが来るか来ないという議論は意味がないし、あえて言うとシンギュラリティは来てしまっている」と言っています。私もそう思います。

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