2017年、ITmedia エンタープライズで最も読まれた記事は? 年間アクセスランキングベスト10

2017年もあと3日で終わり。今年もエンタープライズIT業界はさまざまな話題がありましたが、ITmedia エンタープライズで最も反響があったのは、どの記事だったのでしょうか?

» 2017年12月29日 08時00分 公開
[池田憲弘ITmedia]

 年末恒例、「ITmedia エンタープライズ」で2017年に最も読まれた記事を発表する「年間アクセスランキング」。1位は『今さら聞けない、RPAとAI、botの違い』でした。

 事例記事ランキングもそうでしたが、2017年はAIのビジネス活用に大きな注目が集まった年でした。記事の公開は7月ですが、半年近くたった今でもアクセスランキングに表れる、そんな“ロングテール”の記事となりました。2018年もAIをはじめとして、RPAやbotの事例やニュースが次々と出てくるでしょう。ITmedia エンタープライズでは、そういったトレンド動向や解説記事を、来年も引き続き出していきますので、よろしくお願いいたします。

高度化するサイバー攻撃とどう向き合うか

 2位はIoTセキュリティがテーマの記事でした。『ぬいぐるみから80万人のユーザー情報が流出、つながる玩具に警鐘』は、親子でメッセージをやりとりできる玩具「CloudPets」のデータが不正アクセスによって、流出した可能性を報じた記事でしたが、何でもつながる今の時代、セキュリティのリスクは増大し続ける一方です。

 セキュリティのニュースは他にも2本がランクイン。8位の『SHA-1衝突攻撃がついに現実に、Google発表 90日後にコード公開』も大きな反響を呼びましたし、6位のGMOペイメントゲートウェイの情報漏えいは「Apache Struts2」の脆弱性がトリガーになりました。サイバー攻撃の技術が高まる中、ユーザーは自身のデータを守るために、意識的な対策を取らざるを得ない状況にあります。

 そのセキュリティ対策を分かりやすく解説している連載「半径300メートルのIT」の記事も7位と9位に入りました。特に9位のテーマである「WannaCry」は、2017年上半期を代表するインシデントとなりました。感染するまでの条件が厳しく、リスクは意外と少ないと分かったのは後になってから。初動でどのような対応ができたかというのは、企業によって大きな差が出たように思います。インシデント発生時に、企業としてどのような動きができるか――CSIRTなどの取り組みも、今後はさらに重要になるでしょう。

「Windows 10移行問題」はこれからも続く?

 3位には、情シス交流会「俺たちの情シス」のレポート記事がランクイン。Windows 10移行がテーマだったこともあり、前編の記事も10位に入り、SNSを中心に大きな反響がありました。2016年のトップ10も、半分がWindows 10関連の記事でしたが、今年もその傾向は続いています。

 5位にランクインした『これまで以上に前途多難? 「Windows 7サポート終了」認知徹底の難しさ』からは、日本マイクロソフトも、Windows 7の延長サポート終了やWindows 10移行の啓蒙には苦戦している様子がうかがえます。2020年1月のサポート終了までに移行を終えようと思えば、PCの買い替えにかかる期間などを考えると、2018年は移行を実行しないと間に合わない状況になりつつあります。ITmedia エンタープライズでも、さまざまな情報を出しているので、ぜひご覧いただければと思います。

 そして、2018年も「俺たちの情シス」は定期的に開催していく予定です。情報収集や友達作りに、読者の皆さまの参加をお待ちしております!

photo 2018年も「俺たちの情シス」をよろしくお願いします!

 2017年もエンタープライズIT業界はさまざまな話題がありました。ITを使ってビジネスを、そして企業をよりよく変えていく――。ITmedia エンタープライズというメディアが目指すべき方向性は2018年も変わりませんが、今年は特集「Transborder」をスタートするなど、テクノロジートレンドに加えて、「人間」という軸にも注目するようになりました。

 クラウドの普及などでテクノロジーを使うハードルが下がれば、後はそれを使う「人間」こそが競争力の源泉となります。ITはあくまでツールでしかなく、企業を成長させるのはあくまで人の意志によるもの。失敗の恐怖や現状維持へのバイアスを乗り越え、ITを使いこなして新しい一歩を踏み出す。記事やイベントを通じて、そんな“仲間”を増やしていきたい。2018年もITmedia エンタープライズをよろしくお願いいたします。

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