“昭和の職員室”を“平成の職員室”に “Microsoft 365+Azure”は教師の働き方をどう変える?Microsoft Focus(3/3 ページ)

» 2018年03月03日 08時00分 公開
[大河原克行ITmedia]
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校務の効率化で教員の意識改革を推進

 日本マイクロソフトの佐藤執行役員常務は、「Microsoft 365 Educationを活用することで、情報共有を迅速にしたり、印刷資料の配布の手間を削減したりといった時短、効率化、見える化を実現でき、教員の時間を創出することができる。また、会議時間の短縮や、欠席した会議の情報共有時の効率化、教職員同士のコミュニケーションの強化も可能になる。創出した時間を新たなスキルの蓄積などに利用できるようになることで仕事を多様化でき、残業の削減にもつなげられる。将来的には、業務を効率化することで休みを取りやすい環境を作りたい」といい、「日本マイクロソフトでは、社内で働き方改革の実践に取り組んだり、パートナーとともテレワークの提案を行ったりといった実績がある。この知見を教育現場での働き方改革に活用できると考えている」とする。

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 一方で、田原教育長は、「思い切った方針を出さなくては、教員の多忙化はいつまでも続くことになる。教員の仕事は増えるばかりであり、まずは教員が意識を変えていくことが大切。クラウドを活用することで、教員の意識が改革され、それによって残業を減らす取り組みが加速されることになる」と話す。

 まずは、教員自身が「働く時間を減らすためにはどうするか」を考えなければ、いつまでたっても、教員の多忙化はなくならないというわけだ。

 田原教育長は、こうした活動と並行する形で、教員の部活動への取り組みも改革させる計画で、2年目以降には、さらに残業時間の削減を進めていきたいとする。

 「クラウドを活用して効率的なテレワーク環境を用意することで、校務の仕方を変えていきたい。教員は、目の前の仕事に追われていることが多いが、校務を効率化することで残業時間を減らし、子どもたちと触れあう時間を増やすことができる。また、ゆっくりと睡眠をとれるようにすることで、教職員のメンタル面の負荷を下げて、子どもたちの身近なモデルとなる大人としての役割も果たしてもらいたい」と語る。

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 日本マイクロソフトは、教員の働き方をどこまで改革することができるのか。その挑戦は始まったばかりだ。

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