イーメックスが、高分子アクチュエータを利用した超小型手ブレ補正デバイスを開発した。高分子アクチュエータとは、電圧をかけると高分子自身が伸縮する駆動デバイスで、センサーなどと併用すると非常に高精度な動きの制御が行える。
新開発した手ブレ補正デバイスの試作品は、厚さ1.5ミリ、直径は約14ミリと非常に小さな駆動ユニット。直径はレンズのサイズに合わせて任意の大きさに変更できる。このデバイスは高精度な位置制御ができるほか、構造がシンプルで部品点数が少なく低コスト、そして低消費電力という特徴を持つ。
現在、携帯電話のカメラには、ソフトウェアで手ブレを補正する機構が搭載されているが、この超小型手ブレ補正デバイスをジャイロセンサーと組み合わせてレンズユニットに組み込めば、手の動きに合わせ瞬時にレンズを動かしてブレを補正する、光学式手ブレ補正機構が実現できる。
デバイスは厚さ約1ミリ、直径7ミリに小型化することも可能で、フィンランドのNokiaとスイスのSTマイクロエレクトロニクスが提唱している携帯電話のカメラモジュール規格「SIMA」(Standard Mobile Imaging Architecture)準拠のデバイスにも組み込めるという。
製品名 | 超小型手振れ補正デバイス |
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モジュール直径 | 約14ミリ以下 |
モジュール厚さ | 約1.5ミリ |
体積 | 0.231cc |
アクチュエータ部外径 | 約12ミリ以下 |
アクチュエータ部重量 | 約0.024グラム |
チルト駆動範囲 | ±2.9度(2方向) |
チルト駆動速度 | 最大14.13度/秒 |
駆動電圧 | ±4ボルト |
消費電力 | 0.015〜0.035ワット |
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