最近登場するPalmデバイスのほとんどは,従来からのシリアルバスのHotSyncに代わり,USBバスでHotSyncできるモデルになっている。
ここでは,Red Hat Linux 7の環境を例に挙げて,USBバスで「Visor」とHotSyncを行うための方法を解説していこう。
なお,カーネル2.4以外でUSBバスの動作環境を構築するためには,Linux How-To「USBデバイスの認識から使い方まで」を参考にしていただきたい。ここでは,すでにUSB環境が整っているものとして,手順を追っていく。
1.カーネルオプションでVisorをモジュール指定
# cd /usr/src/linux-2.4 # make menuconfig ※ メニューをたどりVisorのドライバをモジュール「M」指定する Main Menu →USB support →USB Serial Converter support →<M> USB Handspring Visor Driver |
2. モジュールをコンパイルしてインストール
# make dep ; make clean # make modules # make modules_install # /sbin/depmod -a |
3. キャラクタデバイスの作成
次に,Palmデバイスがアクセスする際に必要なキャラクタデバイスを作成しよう。このファイルを通してアクセスされる。
# mknod /dev/ttyUSB0 c 188 0 # mknod /dev/ttyUSB1 c 188 1 |
後述するシリアル接続編Tipsで解説しているように,デバイスファイル名を「pilot」でシンボリックリンクしておくと,ソフトからのアクセスが楽になる。シリアルとの共存を考えていない場合,次のようにリンクしよう。
# ln -s /dev/ttyUSB1 /dev/pilot |
デバイス作成まで行えば,あとはソフト上から認識できるようになっている。次のように指定してモジュールを読み込んでおけば,USBケーブルを接続してHotSyncが可能だ。
# modprobe visor |
「LinuxでPalmを使いたい〜シリアル接続編〜」Tipsを参考にして,Pilot-linkやJ-Pilotを試してみよう。
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