Linuxディストリビューションによっては,ひと口に「vi」エディタといっても,その実体が多様化されている。最新のディストリビューションでは考えられないが,場合によっては日本語が表示できないことがある。
実体の多様化とは,次に挙げるようなviクローンが利用されているという事実だ。
vim nvi |
さらに,「jvim」と呼ばれる土田健一氏が公開されているパッチを当てると,次のような点もサポートされる。ここではjvimのインストール方法を紹介しよう。
1. JISコードの文書も編集可能まず最初に,土田健一氏のページからのリンクでvimオリジナルソースとjvimをダウンロードさせていただこう(2001年9月19日現在の正式バージョンにて)。なお,オリジナルのvimには9月現在5.xがリリースされ,6.0もベータ版段階だ(実は,多国語サポートというトピックもある)。しかし,日本語パッチは3.0が前提であることに注意してほしい。
$ tar zxvf vim-3.0.tar.gz $ cd vim $ tar zxfv jvim.2.1a.tar.gz readme.1st jvim.diff src/vim.ico ※ jvimはディレクトリが作られず展開される。cd vim後にアーカイブを解くと作業が楽だろう。 $ patch -p 1 < jvim.diff $ cd src $ cp makjunix.mak Makefile $ vi Makefile ..................次の個所を見つける # Linux 2.0.x/2.2.x (TESTED Debian GNU/Linux 2.0/2.1) MACHINE = -DBSD_UNIX CC=gcc -O LIBS = -lncurses ※ Linuxカーネル2.0.x/2.2.xの場合,上の行頭コメント「#」を削除して保存する $ make |
ここでは,あえてmake installしない方法で続ける。次のように操作しておけば,現在のviよりも優先されてjvimが「vi」指定で起動される。また,各自判断は自由であるが,日数が経ってvi自体の所在が不明にならないようvimを直接viにリネームせず,シンボリックリンクしておくのが無難だろう。
もちろん上記に続けて「# make install」を実行して「/usr/local/bin/」にインストールしても構わない。その場合は,意識的に「vim xxxxxxx」と起動させればよい。
$ mkdir ~/bin $ cp vim ~/bin/ $ ln -s ~/bin/vim ~/bin/vi $ vi ~/.bash_profile ..................省略 PATH=$HOME/bin:$PATH |
ほかにも,「分かりやすいエイリアスコマンドを作っておこう」Tipsを参考にして,vimにviをエイリアスしておくという選択肢もある。
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