「作るから使うへ」、NECがサービス基盤開発でMSなど6社と提携強化グローバル展開を加速

» 2008年02月14日 00時00分 公開
[垣内郁栄,@IT]

 NECは2月14日、サービスプロバイダやデータセンター向けにサービス基盤を提供する「サービスプラットフォームソリューション」事業で、米マイクロソフト、米オラクルなど6社との提携を強化すると発表した。6社のハードウェアやソフトウェアをサービスプラットフォームソリューションに組み込み、事業の世界展開を加速させる。

 NECとの提携を強化したのは米BEAシステムズ、米EMC、米マイクロソフト、米ヒューレット・パッカード、米オラクル、米サン・マイクロシステムズの6社。

 NECが2007年4月に発表したサービスプラットフォームソリューションは、NECのハードウェアや管理ソフトウェア、パートナーのミドルウェア、コンサルテーション、システム構築などをパッケージにした情報基盤のラインアップ。SOAや動画のストリーミング、コンテンツ管理、アイデンティティ管理、コンタクトセンターなどサービス別のベストプラクティスが含まれていて、サービスプロバイダやデータセンターはシステムを1から開発することなく、短期間で高品質なサービスを提供できるようになる。

提携強化を発表したNECとパートナー6社の幹部

 NECの執行役員 富山卓二氏は「安心、安全、確実なシステム構築が可能」とサービスプラットフォームソリューションを説明。「作るから使うというシステムのサービス化の流れに対応する」と話した。また、同社 取締役 執行役員専務の相澤正俊氏はサービスプラットフォームソリューションの活用領域として、新しい通信サービスの開発/実行基盤である通信キャリア向けのサービスデリバリプラットフォーム、銀行支店やコンタクトセンターなどで利用できるサービス提供型の基幹システム、映像配信やECの基盤を挙げた。サービスプラットフォームは映像配信やSOA、SaaSの基盤だけでなく、「既存のシステムをサービス型にする場合でも活用できる」という。

サービスプラットフォームソリューションにおけるパートナー6社の協力領域

 協業を強化した6社は、サービスプラットフォームソリューションを構成する「システムモデル」の開発に協力する。システムモデルは短期間で高品質なシステムを開発するための検証済みのツール。サービスごとに製品とベストプラクティス、テンプレートを組み合わせて開発される。6社はシステムモデルの開発に向け、自社製品の検証を行う。また、サービスプラットフォーム自体のソリューション開発や、サービスプラットフォームソリューションの世界市場での拡販にも協力するという。

 NECは6社との協業によるサービスプラットフォームソリューションの世界展開で、今後3年間で500億円の販売を目指す。サービスプラットフォームソリューション全体では2007年4月からの3年間で8000億円の売り上げを見込んでいる。

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