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» 2004年09月10日 18時17分 UPDATE

半自律型掃除ロボットからコードレス胃カメラまで――“e”暮らしのいま

北青山のTEPIAプラザでは、「e-ライフ展〜生活産業の新技術〜」と題した展示会を開催中。掃除したエリアを覚える半自律型掃除ロボットからコードレス胃カメラまで、ユニークなものをチェックした。

[渡邊宏,ITmedia]

 東京・北青山にあるTEPIAプラザ(機械産業記念館)では、「e-ライフ展〜生活産業の新技術〜」と題した展示会を開催中だ。

 “e-”というと、どうしてもITテクノロジーを連想してしまうが、展示会ではエレクトロニクスを始めとした新技術全般にフォーカスを当て、そうした技術がどのように“e”暮らしを実現するのか、実際の製品を用いて紹介している。ユニークなものをいくつかピックアップしてみた。

掃除済みエリアを記録する、1台4役の多目的掃除ロボ

 フィグラが展示している「フィグラ多目的清掃ロボット」(仮称)は、ネットワークカメラによる「監視」のほか、ユニット交換によって「集じん」「消毒」「ワックスがけ」という合計四つの役目を果たすことができるロボット。

photo フィグラ多目的清掃ロボット(仮称)

 お掃除ロボットといえば、ルンバ(3万9800円の掃除ロボットが日本上陸)が家庭向けに販売されているが、このロボットは業務用。販売価格は未定だが、集じんユニットをつけた基本構成でも100万円を上回る。

 半自律型ともいえる動作が特徴。事前に掃除すべきエリア(現在のところ最大100×25メートル)を指定すると、そのエリア内でどこを掃除したのかをロボットが記憶し、掃除していないエリアを埋めるべく行動する。

photo 動作時間は集じんユニット装着時で約2時間、ワックスがけや消毒ならば約4時間ほど

 本体には超音波と赤外線のセンサーを備え、障害物を自動的に避けながら行動する。無線LAN機能を搭載しており、バッテリー残量や搭載カメラの映像をPCでモニタリングすることもできる。サイズは550(幅)×664(奥行き)×508(高さ ミリ)、集じんユニットとバッテリーを搭載した状態での重量は約28キロ。

 駆動は車輪で行うため、段差のある場所での利用には不向き。同社では来年度中の発売を目指し、間もなくフィールドテストを開始する予定で、「病院の床のワックスがけや、オフィスビル・体育館などの清掃などに利用してもらえれば」としている。

すし屋の湯飲みで個人認証――ニーモニックガード

 セキュリティの一要素として重要視されているのが個人認証。指紋や網膜を用いる生体認証が有名だが、その人の記憶を個人認証の鍵とするのが、ニーモニックセキュリティの「ニーモニックガード」だ。

 これは、家族の顔や自分の名前の漢字など、いつでも即座の認識が可能で、何十年たっても忘れないイメージを複数組み合わせて個人認証の鍵とする技術。そのビジュアルを記号として複数個組み合わせるほか、「本人でもしてしまう間違い」と「本人ならば絶対にすることにない間違い」をはっきり区別するアルゴリズムをも組み合わせている。

photo ニーモニックガードの個人認証イメージ。「おすし屋さんで出てくる“さかなへんの漢字”がたくさん書かれている湯飲みのような文字列でも、同じような認証を行うことが可能です」

 展示されていたPDAは、電源を入れると写真のような「ウサギ」「カメ」「飛行機」「車」「リンゴ」「バナナ」「時計」「スケボー」といったイメージが浮かび上がる。

 認証をする本人が、「卯年の生まれで、飛行機が苦手。リンゴが好きで、趣味は時計収集」というパーソナリティをもつ場合には、「ウサギ」「飛行機」「リンゴ」「時計」という順番で認証キーを設定すればよい。

 数字や記号で認証を行う仕組みに比べ、本人の確実な記憶に沿って認証鍵を設定できるために忘れる危険性が少ない。また、イメージの組み合わせに任意の意味を持たせることも可能。

 銀行のATM内で不審な人物が背後にいる場合、「カメラ」「えんぴつ」「カメラ」と選択して、監視カメラを作動させるといった利用法も考えられる。

ワイヤレスでコントロール可能な超小型内視鏡カメラ

 アールエフの展示する「NORIKA3」は、直径9ミリ・長さ23ミリのカプセルの中にCCDカメラ、LED、蓄電コンエデンサー、マイクロ波送信部などを備え、対象者の体内で無線コントロールが可能な超小型のワイヤレス内視鏡。

photo 体内の「NORIKA3」(イメージ図)

 カメラ動作やLED点灯のための電力は、着用したベストに内蔵されているコイルからマイクロ波で送信される。マイクロ波の伝達距離には限界があるため、カプセルをコイルに近づけるとLEDが光り、遠ざけると光が消える。

photo 「NORIKA3」のベスト。コイルが仕込まれており、そこからマイクロ波で内視鏡へ電力を供給する
photo コイルにカプセルを近づけるとLEDが光る

 カプセル内部には全体の約40%に相当する空間が用意されており、体内での投薬や生体検査のためのサンプル採取に利用することも可能。

写真で見る“e”暮らしグッズ

photo 「使いやすいリモコン」(NHK)。デジタル放送時代のVTリモコンとしてNHKが考案。ボタンを減らして操作に一貫性を持たせた結果、このような形になったそう。写真では分かりにくいが、持ち手の部分が三角形になっており、握りやすい。
photo 「ホッとするホタル 業務用5Mタイプ」(サンブライトロン)。電源ボックスに光センサーが搭載されており、暗くなると自動的にホタルに明かりがともり、明るくなると消える。電池ボックスには最大48匹までを同時接続可能。
photo 「サンクリーン」(伊藤忠ウインドウズ)。太陽光(紫外線)があたるとガラスに付いた汚れを分解し、雨がかかるとその汚れが落ちる、というセルフクリーニングガラス。

 「e-ライフ展〜生活産業の新技術〜」は12月17日まで。来年1月14日からはパートII、4月8日からはパートIIIとして、展示内容を変更して開催される。入場料は無料。

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