室内や夜景など薄暗いシーンを撮る場合には、ISO感度を高く設定することで、シャッター速度が速くなり、手ブレの発生を抑えられる。デジカメユーザーなら常識ともいえる基本テクニックだ。
ただし、高感度撮影にはデメリットもある。感度を高く設定するほど、画面全体にざらざらとしたノイズが生じ、画像のクオリティが損なわれてしまうのだ。だが、イメージアシスタントVol.2「ノイズ除去」を使用すれば、やっかいなノイズも簡単に除去できるという。その効果はどれほどのものなのだろうか。
このソフトには1枚の写真に対してノイズ除去を加える機能もあるが、より高い効果を得られるのは、複数の写真に対して適用するノイズ除去機能のほうである。
そこで、同一の構図で撮影した3枚の写真を用意した。いずれも感度をISO800に設定したので、暗部を中心にざらざらとした色ノイズが生じている。三脚は使用していないが、連写モード使ったので、構図はほとんど同じだ。
プレビューの表示には約40秒かかったが、「作成」ボタンを押してから、ノイズ除去が完了するまでは、約2秒と非常に短かった。効果はてきめんであり、処理速度も速いので、高感度での撮影には積極的に利用したいところだ。また、高感度時のノイズだけでなく、JPEG圧縮によるノイズに対しても有効だ。
ただ残念ながら、動きのある被写体に対しては、同じ構図で複数のカットを撮ることができないので、このノイズ除去機能は使用できない。その場合は、1枚の写真に適用するノイズ除去機能を使うしかない。試しに、3枚の中から1枚目の写真だけを選び、1枚用のノイズ除去機能を適用してみたが、3枚合成によるノイズ除去に比べると、シャープネスが低下しやすい傾向があった。
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