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» 2010年07月21日 12時15分 UPDATE

山本浩司の「アレを観るならぜひコレで!」Vol.49:BDだけじゃない 海外製ユニバーサルプレーヤー注目の3機種 (1/2)

欧米を拠点とする3つの小さな工房から、Blu-ray Discが再生できるフルユニバーサルプレーヤーが発売され、大きな注目を集めている。細かくチェックする機会を得たので、今回はそれぞれのプレーヤーの特長について解説してみたい。

[山本浩司,ITmedia]

 ピュアオーディオと呼ばれる高級オーディオの世界では、優れた海外製品がわが国に数多く輸入され、大きな存在感を発揮している。しかし、ことテレビ/AV機器に関しては、わが国では国産製品がほぼ市場を独占する状態が長年続いているのは御存知の通りだ。

 海外製オーディオ機器に接してみると、クルマ同様、彼我の文化の差、道具に対する国民性による捉え方の違いを実感することが多い。多様性こそが趣味を深化・成熟させる大きなカギだとすれば、1つの価値観でくくられがちな国産製品の市場独占は必ずしも好ましいことではないだろう。

 巨大な国内メーカーの技術開発力に対抗できるのは、より巨大な一部の韓国メーカーのみ? という現状だが、高級オーディオの世界で着実に力を蓄えてきた欧米を拠点とする3つの小さな工房からBlu-ray Discが再生できるフルユニバーサルプレーヤーが発売され、大きな注目を集めている。筆者はその3社の製品のパフォーマンスを細かくチェックする機会を得たので、今回はそれぞれのプレーヤーの特長について解説してみたい。

photophoto 米OPPO DigitalとNuForceの「BDP-83SE」(左)。英Cambridge Audioの「Azur650BD」(右)

 さて、ハイビジョンの放送環境が充実しているわが国では、Blu-ray誕生当初は「レコーダー」こそが重要で「プレーヤー」の存在価値はあまり大きくないと思われてきた。しかし、録画機能を持ったテレビの市場占有率が高まりつつある昨今、BDレコーダーはいらない、欲しいのはプレーヤーだという声も出始めている。ハイビジョン放送はテレビ内蔵HDDもしくは外付けHDDで録画して、観終わったら消し、どうしてもいち早く観たい、手元に置いておきたい映画やアニメ、音楽作品はBD ROMを買うのでプレーヤーだけあればいい、というわけである。そんな声もあってか、当初BDプレーヤーの発売に消極的だった国内メーカーから海外向けに発売していた安価なプレーヤーを国内市場に投入するケースがにわかに増えている。これらのプレーヤーが再生できるのは、基本的にBD、DVD-V(ビデオ)、音楽CDだ。

photo エアーアコースティックスの「DX-5」

 ここに紹介する3社のプレーヤーの注目ポイントとしてまず挙げたいのは、再生可能ディスクの幅広さ。BD、DVDビデオ、音楽CDに加えて次世代オーディオディスクとして期待されたスーパーオーディオCD(SACD)とDVD-A(オーディオ)のステレオ&マルチチャンネル音声にも対応しているのである。そう、3社とも先述のようにオーディオ専業メーカーとして出発しており、これらのプレーヤーの開発主眼は“BD ROMを含むすべての12センチ高音質ディスクが再生できる音のよいプレーヤー”にあったと推察できる。

 さて、その3モデルとは、英Cambridge Audio(ケンブリッジオーディオ)の「Azur(アズール)650BD」、米OPPO Digital(オッポデジタル)の「BDP-83SEニューフォースエディションと米Ayre Acoustics(エアー・アコースティクス)の「DX-5」。azur650BDが10万円前後、BDP-83SEニューフォースエディションが19万円前後、DX-5が138万円と価格が大きくバラけている。

 3モデルともプラットフォームは共通しており、プレーヤーの動作を司るアーキテクチャーにメディアテック製チップセットが使われている。そのためメニュー画面のデザインはほとんど同じだし、3モデルとも動作スピードは驚くほど俊敏だ。デノン、マランツにもBDフルユニバーサルプレーヤーがラインアップされているが、それらと比べると出画までに要する時間など3モデルとも圧倒的に速いのである。

 では、個々の製品についてみていこう。

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