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スマホユーザーが喜ぶ“ウォークマン”とは? ソニー「NW-M505」(1/2 ページ)

» 2013年12月10日 09時30分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 ソニーが12月7日に発売した“ウォークマン”「NW-M505」は、手のひらサイズの筐体(きょうたい)に音楽プレーヤーとBluetoothレシーバーの機能を詰め込み、スマートフォンなどから楽曲をワイヤレス再生できる“1台2役”のウォークマンだ。しかも、「スマートフォン内の音源を“いい音”で聴ける」(同社)という。

ウォークマン「NW-M505」

 ソニーの製品企画担当者によると、今回の開発コンセプトは「スマホ時代にちょうどいいウォークマン」。音楽プレーヤーにもなるスマートフォンを持ち歩いているのが当たり前の時代に、いかにしてウォークマンと“2台持ち”してもらうか? を考えた製品だという。

 「まず、スマホユーザーの現状を分析した。やはり2台持ち歩くのは負担が大きく、アンケートでは8割が『ほかのポータブルデバイスを持ち歩きたくない』と回答している。それなら、2台持ちが苦にならない携帯性と操作性を実現すればいい」。

 NW-M505の外形寸法は、約19.9(幅)×約85.5(長さ)×約21.3(厚さ)ミリ。リップスティックを少し大きくした程度で、一般的なBluetoothヘッドセットと比べても遜色ない。「これなら“2台持ち”というより、“1台+ヘッドフォン”というイメージで使ってもらえるのでは?」(同社)。

カラーバリエーションはブラック、シルバー、バイオレット、ピンクの4色。いずれも16Gバイトのメモリを内蔵する

 NW-M505の筐体(きょうたい)はアルミダイキャスト製で、その上にクリアな樹脂パーツを組み合わせて高級感と見た目の“柔らかさ”を狙ったという。「電波を出す製品なので金属筐体は厳しかったが、設計チームにがんばってもらった」。

アルミダイキャストの筐体。一見シンプルに見える内部構造

ジョグダイヤルの復活

 スマホで音楽を聴くユーザーが抱えているそのほかの不満、つまり“バッテリー寿命”、“操作性”、そして音楽再生時の“音質”についても回答を用意した。まずバッテリー寿命については、2台持ちにすることで「コミュニケーション用のスマホ」と「音楽再生のウォークマン」と役割を分担させることで緩和できる。これは多くの2台持ちユーザーが実践していることだ。

付属のクリップで胸ポケットなどにも装着できる

 操作性については、楽曲再生に特化したプレーヤーならでは操作感でスマートフォンも扱えるようにした。Blueooth接続なら、コントロール用のプロファイルを使ってスマホの音楽再生もウォークマン側で操作が可能。イヤフォンをつなぎ替える手間を省き、もちろんワイヤレスの利便性も享受できる。さらにNW-M505では、見やすいモノクロ3桁表示の有機ELディスプレイを搭載し、懐かしい「ジョグダイヤル」を復活させるなど、操作性にもこだわっている。

 ジョグダイヤルは、ダイヤルを左右に回して楽曲検索や曲送り/曲戻しといった操作が行えるシンプルなユーザーインタフェースだ。NW-M505の場合は、本体の最上部にジョグダイヤルの機能を持たせており、左右にひねって操作するスタイル。例えば楽曲再生中に右に回すと次の曲へ飛び、左に回すと曲の先頭や前の曲に戻る。また、上に引っ張ってからひねると次のフォルダへ移動するなど、メニューの階層を簡単に移動できる仕組みになっている。ただし、Blueooth接続時(スマホ音源の再生時)は引っ張った状態の操作には対応しておらず、左右にひねって曲送り/曲戻しに限られる。

ジョグダイヤルの操作(左)。上に引っ張ると別の操作ができる(右)

 このほかにもNFCを搭載してワンタッチ接続を追加したり、マイクを備えてヘッドセットとしての役割も持たせるなど、最新のBlueotoothヘッドセットと変わらない機能を持たせた。「スマホの動画や音楽をそのままワイヤレスで楽しめる。音楽を聴いているときに着信があれば通知し、そのまま通話することもできる。小型軽量で身につけてもジャマにならない。スマホフレンドリーなウォークマンができた」(同社)。

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