2011年冬に発売された人気機種「ARROWS X LTE F-05D」のAndroid 4.0へのバージョンアップが2012年11月に始まっている。バージョンアップには少々時間がかかるが、Android 4.0にアップデートすると、いろいろなメリットがある。
富士通のAndroidスマートフォン「ARROWS X LTE F-05D」は、すでに発売から1年以上が経過しているが、まだ現役で使っている人も多いだろう。前回紹介したとおり、F-05DはOSを「Android 2.3」(Ginger Bread:GB)から「Android 4.0」(Ice Cream Sandwich:ICS)にアップデートすることができ、アップデートを適用すると、利用できる機能が増えたりする。
今回は、バージョンアップ後のF-05Dが機能面でどう変わるのかを紹介しよう。
F-05DをICSにアップデートすると、色々と変わる面がある。一番最初に目に入るのは、アップデート完了後に表示されるロック画面だ。ロック画面から直接カメラ機能を起動できるようになっている。これで、スリープ解除からカメラ起動までにかかる時間が短縮される。ちなみに、標準カメラアプリのユーザーインタフェースも使いやすく改められている。設定すればパノラマ撮影もできるので、ぜひ試してみよう。
画面の描画もなめらかになったことに気付くはずだ。特に、ドコモ標準の「docomo Palette UI」を普段から使っている人は、その動きの違いを実感できるはずだ。筆者もアップデート後、「すげー、すげー」と連呼したほどの改善である。タッチパネルの反応も、前と比べて良くなっている。
その秘密は、ソフトウェアの改善ももちろんだが、OSが変わったことが大きく寄与している。ICSでは、OSレベルでマルチコアプロセッサーの制御に対応しており、デュアルコアプロセッサーを搭載するF-05Dの性能を、しっかり引き出すことができる。さらに独自の改善点として、描画処理専用のメモリー領域を確保したことで、スムースな描画を実現している。富士通によると、これらの改善によって、docomo Palette UIで比較すると約2.6倍〜3倍、富士通オリジナルの「NX!Comfort UI」で比較すると約1.5倍ほど描画パフォーマンスが向上しているという。Palette UIのバージョンアップ前後で動きを比較した動画を見れば、ICS化後の方が描画がなめらかになっているのが分かるだろう。
ステータスバーを下方向にスワイプすると出てくる通知パネルは、一見すると見た目と一部表示の配置が変わっただけに見える。しかし、機能的改善は大きい。まず、通知パネルの日付表示の右側にあるアイコンをタップすると、本体設定画面に行けるようになった。さらに、上部にある設定アイコンを長押しすると、機能を入れ替えられるようになった。自分の好みに合わせて機能が並べ変えられるわけだ。
OSが変わったことで、ロック解除認証に「フェイスアンロック」が使えるようになったこともポイントだ。フェイスアンロックは、F-05Dのインカメラで本人を確認できたら端末ロックが解除される、という機能。さまざまな表情を登録しておくと、便利に使えるかもしれない。ドコモのサービスでは、「iコンシェル」を使えるようになったことも付け加えておこう。iモードケータイから乗り換えた時に「iコンシェルが使えなくて不便……」と思っていた人もいると思うが、F-05DもICSにすればiコンシェルが利用できる。
OSアップデートの恩恵として、表示している画面の撮影ができる「スクリーンキャプチャ」も可能になる。GBでも、画面の撮影をする方法はあったが、Windows PCやMacに開発者用のツールキットや接続用デバイスドライバーをインストールし、F-05DとPCをUSBケーブルでつないで……、とかなり面倒な手順と機材が必要だった。これが、ICSにすると、電源ボタンとボリューム下ボタンを同時に押すだけで済む。iモードブラウザで「画面メモ」を多用していた人などは、この機能を画面メモ代わりに使うこともできる。ただし、ワンセグとDiXiM Playerの再生画面は保存できない。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia Mobile 編集部/掲載内容有効期限:2013年2月28日