ついに発売!FOMA SH900i

FOMAの機能を存分に生かした「SH900i」(2/2)

カスタマイズ可能な202万画素カメラ〜操作がより快適に

 SH900iのカメラは携帯最高クラスとなる、カメラ有効画素数202万CCD+オートフォーカス(AF)付き。その画質の良さはもちろんなのだが、ここでは操作性に注目してみたい。

 閉じた状態では、シャッターボタンの長押しで起動する。そして、いわゆるコンパクトカメラの容量でグリップして、シャッターの半押しでピント合わせ、押し込むと写真が撮れる。非常に簡単だ。

 閉じた状態では、3つある背面ボタンの上下でズームできるほか、中央のボタンで各種設定が行える。設定の中にある「オリジナルモード」は秀逸で、あらかじめサイズ・画質など(例えば2M記録でスーパーファイン)を2種類設定しておき、閉じたままで切り替えられる機能だ。


標準設定(左)を、カスタマイズしたところ(右)

 端末を開けたときは右上のカメラボタンで起動できる。数字キーでダイレクトに撮影サイズやAFモード切り替えなどを行えるのは、前機種「SH505iS」などと同様。さらにSH900iでは、各数字キーに割り当てる機能を自分でカスタマイズできる。例えば、[4][5][6]キーに、画質の「ECONOMY」「NORMAL」「FINE」を割り当てるとか、[7][8]に、シーン別撮影の「夜景」「スポーツ」を割り当てる……などが可能だ。

 SH900iのカメラは起動が高速なうえ、撮影サイズの切り替えも瞬時。撮影サイズは160×120の「サブ待受サイズ」から1224×1632の「2M記録」まで8種類が用意され、サイズの切り替えも瞬時だ。これまでのシャープ端末カメラの懸念だった保存時間も、2MサイズをminiSDに記録した場合で14秒、本体の場合12秒とかなり高速になった(AF作動時間除く。自動保存モードでシャッターを押してから保存が終わるまで)。1枚あたりのファイルサイズが最大800Kバイト程度と、従来よりもさらに高画質になった「SUPER FINE」モードでも16秒程度(SUPER FINEはminiSD記録のみ)と、待ち時間が減っている。

とにかくデータを入れておこう〜ドキュメントビューア

 SH900iで忘れてはいけない機能が、Word、Excel、PowerPoint、PDFなどのファイルが閲覧できる「ドキュメントビューア」だ。

 とかく“ビジネスマン向け”とも思われがちな、この機能だが、PCを使っている人ならいくらでも応用が考えられる。まずはビジネス文書に限らず、テキストファイルから画像ファイルまで、便利そうな情報は何でもminiSDの「PRIVATE\SHARP\DOCUMENT」フォルダにコピーしておこう。住所録のExcelファイルでも、地下鉄の路線図でも、PCでもらった大事なメールのテキストファイルでもいい。イザというときに、きっと役に立ってくれるはず。

 PCを持ち歩く代わりに、SH900iで済ませてしまうという使い方だってできる。起動もスクロールも拡大/縮小も、はっきりいってPCよりも高速。表示した部分を画像として切り出してメールで送信できるのも、携帯ならではの利用法だ。

 ドキュメントビューアを活用すればするほど、大容量のminiSDがほしくなる。SH900iは最大128Mバイトまでサポートしているので、たくさんのデータを常に持ち歩くことができる。

ドキュメントビューアはPicsel Poweredにより実現しております。Picsel,Picsel Powered and the Picsel cube logo are trademarks or registered trademarks of Picsel Technologies Ltd and/or its affiliates.

“小技満載”の背面ディスプレイ

 1.2インチと900iシリーズの中でも最大サイズの背面ディスプレイは、6万5536色表示のTFT液晶で解像度は120×160と、一昔前の携帯のメインディスプレイと同等だ。この大きな液晶で、900iシリーズの特徴のひとつである「着モーション」を再生可能。さらに受信したメールが、端末を閉じたままで見られる。なんと、デコメールの表示さえ可能だ。

 面白いのは「ボイスレコーダー機能」。閉じたまま、背面ボタンだけの操作で音声が録音できる。背面にはそのためのマイクも設けられており感度も良好。録音フォーマットはiモーションと同じ3GPPフォーマットのMPEG-4だから、QuickTimeを使ってPCでも再生できる。

 もうひとつ、閉じたままでテレビのリモコンとして使えるのも魅力。中央の背面ボタンの2度押せば、「キティDEリモコン2」が起動。背面ボタンだけの操作でテレビがコントロールできてしまう。

 背面下ボタンのダブルクリックで「メール問い合わせ」ができたり、長押しでライトが点灯したり、シャッターボタンの短押しで未読メールや不在着信がバイブレータで確認できたりと、“背面”には便利な小技が満載されている。

505iから培ってきた、新世代のユーザーインタフェース

 忘れてはいけないのは、SH900iはこれまでのドコモ向けシャープ端末の機能をほぼ完全に受け継いだ上位機だということだ。従来のシャープ製端末で培ったユーザビリティ向上の工夫は、SH900iでも健在。

 例えば、アドレス帳は「あいうえお」順の一覧表示が基本だが、文字を入力するとインクリメンタルサーチが始まる。待受画面から数字を入力すると、「スケジュール」や「タイマー」「電卓」といったメニューが現れ、わざわざメニューをたどらなくても数字を使ったソフトが利用できる。画像の加工では、左にオリジナル画像、右に加工済みの画像が表示され、変化を見ながら回転やサイズ変更、明るさなどを調整していける……。などなど。

 機能だけでなく、基本操作がブラッシュアップされていることも見逃せない。[メール]ボタンと[アドレス帳]ボタンが、Webやメールの閲覧からメニュー表示に至るまで、ほぼすべての場面でページスクロールキーとして使える。サブメニューの表示には必ずダイヤルキーによるショートカットが用意されており、いちいち十字キーを連打しなくてもスマートな操作が可能。

 そしてほとんどの場面でレスポンスがよく、キーを押せばすぐに反応する。特に、どんなときでも終話ボタンを押せば、すぐに待受画面に戻るのは気持ちいい。こういった操作に関する基本部分が、SH900iの隠れた魅力だ。

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