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ItaniumとXeon、いずれソケットレベルで相互交換可能に

» 2004年04月07日 07時30分 公開
[IDG Japan]
IDG

 Intelは、Itanium 2搭載システムのコストを引き下げる目的で、将来的にXeonプロセッサとIteniumプロセッサを、ソケットレベルで相互交換可能にしていく計画だ。

 Intelのソフトウェア&ソリューション部門マネジャー、デビッド・カック氏は4月6日、米カリフォルニア州サンノゼで開催のClusterWorldで講演し、Intelは数年以内に「ItaniumプロセッサとXeonプロセッサをソケットレベルで相互交換できるようにするための共通プラットフォーム」に取り組むと語った。

 カック氏のプレゼンテーションの後で、Intel広報担当のスコット・マクラフリン氏は、XeonとItaniumを相互交換可能にするという考えは今年1月に浮上したもので、「当社の目標は2007年までに、ItaniumとXeonベースのシステムで、同一のコンポーネントを使えるようにすることだ」と説明した。

 Intelは2月の段階で既に、ItaniumとXeonのシステム共通化について語っていたが、6日まで、その方法については伏せていた。

 ItaniumシステムとXeonシステムは現状、それぞれ異なるコンポーネントで構築されている。チップセットもマザーボードも異なっている。だが両プロセッサがソケットレベルで相互交換可能になれば、システムベンダーは同じコンポーネントを使えるようになり、これまでXeonより高くついていたItaniumシステムの構築コストが下がる。

 Insight 64のアナリスト、ネイサン・ブルックウッド氏は、「ItaniumにはXeonほどの需要がない。そこでItaniumとXeonのインフラを共通化し、プラットフォームコストの同一化を図ろうとの戦略だ」と指摘する。

 これによってシステムメーカーは低コストのチップセットとマザーボードを採用できるようになり、特にシングルプロセッサとデュアルプロセッサのItaniumシステムのコストが下がるだろうとブルックウッド氏。またItaniumユーザーが好むハイエンドの構成で、Xeonシステムを提供しやすくもなるだろうという。

 ブルックウッド氏は、Intelは一方を他方に合わせるという形ではなく、新たなフォームファクターを作ってItaniumとXeonの相互交換を実現する可能性が高いとみている。

 同氏は、相互交換設計の初のチップは、コードネームで「Tukwila」と呼ばれるItanium 2のマルチコア版になるだろうと予想している。Tukwilaは2007年前後に登場の見通し。

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