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燃えないLED線香、“ユーザー出演型”犬アニメ――アイデアで切り込む中小企業(1/2 ページ)

» 2005年10月12日 21時00分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 中小企業の新製品などを集めた展示会「中小企業総合展2005 In Tokyo」が、10月12日から東京ビッグサイト(東京・江東区)で開かれている。大企業中心の展示会では見られない斬新な発想が、2ホール分、約600小間を埋めている。14日まで。

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世界初、近赤外線でカロリー自動計測

 世界初というカロリー自動計算機「カロリーアンサー」を開発したのは、青森県平賀町のジョイ・ワールド・パシフィック。電子レンジのような機器に食品をセットしてスイッチを入れれば、数分でカロリー計算できる。

photo カロリーアンサー

 脂質、糖分、タンパク質など分子の種類によって近赤外線の反射率が異なることを利用した(関連記事参照)。食品に近赤外線を照射し、反射して返ってきた赤外線を分析。食品に含まれる脂質、糖分、タンパク質の量を判定し、カロリーを計算する。

 出展機は業務用で1台300万円程度と高価だが、家庭でも利用できる価格の普及機を現在開発中という。

LED線香で火事の心配なし

 「地震で仏壇の火が倒れて、火事になるのが心配」――高齢者のそんな声が開発のきっかけだった。サンブライトロン(三重県松阪市)は、電池式・充電式のLEDろうそく「サンまごころ」を出展。5秒の充電で10分間点灯し、消し忘れの心配もない。

photo 充電式「サンまごころ」。右が充電台

 サンまごころとセットで使えるLED線香「サンやすらぎ」も開発した。3本の線香のうち2本は着脱式。宗派の慣習によって本数を変えられるよう工夫した。本物の線香と間違えて火をつけてしまっても、先端部分しか燃えない安全設計だ。

photo サンやすらぎ
photo LED技術を応用し、季節を問わず観賞できるホタル庭園「ホッとするホタル」も作った

自分の顔写真を「犬化」し、アニメに出演させるWebサービス

 大阪市のモンキャラメルは、自分に似た顔の犬のキャラクターを作成し、Webアニメに出演させたりキャラクターグッズにしてくれる。犬キャラの作成はWebサイトから無料で可能だ。

photo 顔のパーツをそれぞれイラスト化し、好きな犬のイラストに合成する

 デジカメで撮影した顔写真から特徴を抽出し、自分に似た顔の犬イラストを作成。Tシャツにプリントしたり、同社が作成したWebアニメの中に入れ込んでくれる。

 Webアニメのせりふは、電話を使って自由に録音可能。NTTコミュニケーションズの「Vポータル」を使って音声をサーバに保存し、アニメに合わせて再生できる。

 もともと子ども向けのアパレル企業だったという同社。犬のキャラクターが多く登場する絵本風カタログを配布したところ、子どもたちから犬キャラへのファンレターや、子ども自身を犬キャラとして描いたイラストが同社に寄せられた。

 「子どもは、犬たちのストーリーの中に入りたいのではないか」――そう考えた稲葉社長は、子どもの顔写真をイラスト化する技術を探し回った。しかしどこに聞いても「不可能」との答え。結局、独自で開発したという。

photo 稲葉一巳社長

 百貨店のイベント会場などに定期的に出展し、その場で子どもの顔写真を撮影して犬のイラストを作成。Tシャツやかばん、缶バッジなどに印刷して販売している。会場で犬キャラになった子どもには、ID入りの「子犬証明書」を発行。同社サイトにログインすれば、自分の犬キャラが出演するWebアニメやゲームを楽しめる。

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