米Hewlett-Packard(HP)は7月17日、超小型ワイヤレスデータチップのワーキングプロトタイプを開発したと発表した。
同チップの試作品は、HP Labsのメモリスポット研究チームが開発した。CMOSベースでサイズは2〜4ミリ四方と米粒以下。データ転送速度は10MbpsとBluetoothの10倍以上、Wi-Fiに匹敵する。ストレージ容量は256Kビット〜4Mビットで、将来的に増大も可能だという。
チップにはアンテナが内蔵され、電力は読み取り/書き込み装置からの誘導結合で供給されるため、バッテリーや外部電力は不要。
同チップに保存された情報を利用するための読み取り/書き込み装置は携帯電話やPDA、カメラ、プリンタなどに組み込むことが可能。これを近付けるとチップの電源が入り、保存されているデータが電話やカメラの画面に転送される。
チップは紙に組み込んだり物体の表面に取り付けるなど、ほぼどんな物にでも組み込み可能だという。HPでは考えられる用途として、例えば病院で患者のリストバンドに診療記録を保存したり、ポストカードや写真にオーディオビジュアルを組み込んだり、IDカードやパスポートのセキュリティ強化などを挙げている。
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