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シャープのお掃除ロボ「COCOROBO」が進化 他社エアコンやテレビもスマホから遠隔操作

» 2013年11月14日 15時32分 公開
[山崎春奈,ITmedia]

 シャープは11月14日、お掃除ロボット「COCOROBO」の新製品「RX-V200」を12月5日に発売すると発表した。市販の家電製品をスマートフォンで遠隔操作する機能や、クラウド音声認識による天気情報配信などを新たに搭載する。実売予想価格は13万円前後。

photo 椅子の脚のあいだも通れる大きさの「RX-V200」

 室内を自動で動きまわり、床を掃除するお掃除ロボットの新製品。専用アプリ「ココロボ〜ド」(iOS/Android)を使うと、外出先でもスマートフォンやタブレットから、現在の温度や湿度、内蔵カメラで4方向の写真を撮影した室内の様子などを確認できる。熱中症の危険が高まる環境になると知らせるなど、高齢者やペットを見守る用途にも利用できる。家族や同居者と1つのタイムラインを使い、室内の情報を共有しながらメッセージの送受信も可能な、“人間に加えて家電ともコミュニケーションできるSNS”を目指したという。

photo 内蔵カメラで室内の様子を撮影できる

 新機能として、従来別売だった家電コントローラーを内蔵。これにより、すでに利用している家電の赤外線リモコン信号を学習させることで、他社製の家電も含め合計10機種を登録して遠隔操作できるようになった。「ココロボ〜ド」上から「シール」(操作指示を示すスタンプ)を送信するだけで、消し忘れたテレビの電源をオフにしたり、帰宅前に照明やエアコンを付けたりできる。

 クラウド音声認識に対応し、ウェザーニューズの気象コンテンツと連動した天気情報を知らせる機能も追加した。単に天気予報を流すだけでなく「傘を持っていった方がいいよ」「暑さ対策しなきゃ」などの一言アドバイスも行い、より親しみやすい会話形式になっている。天気情報以外のクラウド情報との連携も、今後検討していくという。

photo 「ココロボ〜ド」に送られるメッセージ

 製品の中核となる掃除部分の性能もアップ。超音波センサーで部屋の広さを測定したり、センサーでゴミの量を検知する機能に加え、床と接触するブラシ部分の回転数でフローリング、カーペットなどの床の種類を推測し、適切な吸引力で効率よく作業するようになった。また、掃除範囲を広げるため小型化し、直径は従来機(RX-V100)から4.2センチ減の30.4センチに。椅子の脚のあいだや部屋の隅まで入り込めるとしている。

 家族やペットのようにCOCOROBOとのコミュニケーションを楽しむユーザーが多くいることを受け、会話機能も強化。朝起きた時や、充電台に戻った時、ゴミがいっぱいの時など計114パターンの音声を用意する。専用PCアプリを使って子どもやペットの声など好きな音を録音し、内蔵USBポートを利用してインポートすることで、応答音声を差し替えることも可能だ。

 昨年5月の発売から、シリーズ全体で10万台を売り上げているCOCOROBO。健康・環境システム事業本部ランドリーシステム事業部商品企画部の小幡尚令部長は、「ロボット掃除機市場自体が拡大しており、普及の余地はまだまだある。競合製品と比較して決して安くはないが、掃除機としての機能性や音声コミュニケーションの豊かさ、自然さなどで評価してもらえれば」と話した。

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