ホームボタン長押しで起動する音声アシスタント「Siri」は、電源キー長押しに変更。ホームボタンに指を乗せる指紋認証機能「Touch ID」は廃止され、ユーザーの顔を生体情報として認証する「Face ID」を搭載。Apple Payによる支払時も、顔をカメラに向けて行う。
これまで下から上に画面をスワイプして表示させていた「コントロールセンター」は、画面右上から下にスワイプに変更されている。
これらは慣れてしまえば使いこなすことはたやすいように見える。ただし、デバイスの基本操作をジェスチャー操作に割り当てるのは判断が難しいところでもある。
説明なしで、下から上にスワイプする操作がホームボタンの役割を担っているとユーザーが理解するのは難しいのではないだろうか。米Microsoftが「Windows 8」で取り入れたジェスチャー操作が分かりづらかったのと同様の問題を抱えているように思える。
とはいえ、スマートデバイスが登場してから月日が経過したのも事実だ。「ユーザーがタッチ操作に十分慣れた」とAppleが判断した面もあるのだろう。シリーズ10年目のiPhone Xであること、高価格な最上位モデルであることを考慮すれば、新しい変革を取り入れる端末としてふさわしいという見方もできる。
新しく取り入れられた機能に対して意見が割れる状況は「イヤフォンジャック」が廃止された「iPhone 7/7 Plus」のときと同様だ。発売から1年がたった今も、イヤフォンジャックを求める声は多い。
iPhone Xは「これこそiPhoneの次の10年の始まりです」と同社が明言したように、今後登場するiPhoneのスタンダードな形になる可能性が高いだろう。今後のモデルが市場に受け入れられるのか注目だ。
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