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» 2013年10月22日 10時00分 UPDATE

エネルギー管理:快適なマンションの暮らしを客観データで裏付ける、HEMS導入の目的も同じ

東日本大震災による電力危機以降、MEMS(マンション・エネルギー・マネジメント・システム)やHEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)など節電に役立つ機能を備えたマンションが次々に生まれ、「スマートマンション」という言葉も聞かれるようになった。マンションデベロッパーは、マンションの省エネ機能についてどのように取り組んでいるのだろうか。大京は快適な暮らしを客観的なデータによって裏付け、居住者に対するサービスの質を高め、さらに将来の商品開発にも役立てようとしている。「データで考える」という方針を貫いている。MEMS、HEMSは居住者だけではなく、デベロッパーにも役立つという考え方だ。

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 「ライオンズマンション」を約6300棟展開してきた大京は、2010年ごろからHEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)の導入に取り組んできた。HEMSは家庭の電力使用量やCO2排出量などを確認できるようにする仕組み。同社では、マンション全体のエネルギー見える化であるMEMSの他、マンション単位で電力を一括受電して各戸に分配することにより電気料金を引き下げる電力一括受電サービス、太陽光発電システムなどと組み合わせてHEMSを取り入れている。

 「省エネは一般に関心の高いキーワードであり、各マンションデベロッパーとも取り組みを強化している。当社も同様で、当初はマンションを売るための施策という意味合いが強かった。しかし、6300棟のマンションを供給してきた事実を思うと、『入居後の快適性』についても責任を持つ意識が重要であると感じた」(大京 商品企画部長兼グループライフクリエイトセンター長兼建設統括部長 保川愛一郎氏)。同社は客観的なデータによって快適な暮らしを裏付けることを方針としており、HEMSもデータで考えるという点で役立つという。

yh20131022FNJ_MrYasukawa_450px.jpg 大京 商品企画部長兼グループライフクリエイトセンター長兼建設統括部長 保川愛一郎氏

東大との共同実験、目的は客観性の確保

 このような考え方に従って大京は2013年6月、「快適な居住空間」に関する実証実験を始めた。東京大学生産技術研究所、HEMS「me-eco(ミエコ)」を提供するファミリーネット・ジャパンとの共同実験である。「ライオンズはるひ野シーズンズテラス」(川崎市麻生区)の一部世帯に協力をあおぎ、HEMSを利用して電力使用量などのエネルギーデータや、温度・湿度などの環境データを収集。生活パターンや家電の型式・利用頻度などのヒアリング内容と収集データを基に、居住者の生活習慣や節電効果、家電性能、住宅性能など、居住空間に影響を与える要素を多面的に分析する。実験中は随時、協力世帯に節電アドバイスなども伝えていく。

yh20131022FNJ_meeco_590px.jpg ファミリーネット・ジャパンが提供するHEMS「me-eco(ミエコ)」

 「売る側の独り善がりにならないよう、実際に生活する中での節電効果や快適性をできるだけ客観的に数値化したい。検証結果は、商品の改良や新商品の開発などに役立てる。潜在顧客に対して、分かりやすく説得力のあるアピールもできるようになるだろう」(保川氏)。

 大京はこの実証実験と並行して、ライオンズマンション居住者を対象に、快適な生活に役立つセミナーを多数開催している。マンションの手入れ方法、効率的な収納の方法、ベランダでゴーヤを栽培してグリーンカーテンを設ける方法など、テーマは多彩だ。専有部と共用部それぞれにできる手入れ方法について解説したり、ゴーヤを美味しく食べるためのレシピを用意したりと、かゆいところに手が届く内容で、参加者からの評価も上々だという。

理想は「普通に暮らすだけで省エネ・防災できるマンション」

 こうした活動は、社会貢献、顧客サービスに加え、企業として新たな収益構造を築く意味もある。「収益を分譲のみに頼った企業は景気の波に弱い。今後は、既存物件へのサービスで収益を上げていきたいという思いがある。これまでのアフターサービスは主にハード(建物)を管理することだけだった。今後はソフト(暮らし方)にもアプローチすることで収益機会を増やす。収納用品など、セミナーの中で提案できる商品もあり、住宅や生活について詳しく知ってもらうことでリフォーム需要が伸びることも考えられる。極端にいえば米やペットボトルの水を当社が販売してもいい。生活全てをビジネス機会と捉えていくつもりだ」(保川氏)。

yh20131022FNJ_haruhino_590px.jpg ライオンズはるひ野シーズンズテラス

 ペットボトルという言葉が飛び出したことには背景がある。節電と並んで、東日本大震災後のマンションに強く求められるようになった防災に対する考え方だ。「非常時用の食料や飲料を何日分か用意して共用部に備蓄しておく方法もあるが、それではスペースも管理の手間もコストも掛かる。例えば、1週間にペットボトル7本の飲料水を消費する家庭に9本を供給し、専有部で保管しながら順繰りに使っていったらどうか。通常の生活をしながら自然と防災(備蓄)ができる。省エネも防災も、無理は続かない。誰もがごく自然にできる形になっていることが大切だ」(保川氏)。

 大京は、MEMS/HEMSなどの電力を中心としたアプローチに加え、パッシブデザインにも注力している。パッシブデザインとは、自然の光や風などを利用しやすい建物の設計・構造をいう。例えば、自然換気で室温を下げ、エアコンの使用頻度や使用時間を減らすといった省エネ効果が期待できる。ライオンズマンションでは、窓が10cmだけ開く仕様や、スリット入りの玄関ドア、ルーバー状の羽根板を平行に付けたガラリ付きの建具などの採用を進めている。防犯性を損なわずに風を取り入れられる仕組みだ。

 大京は、パッシブデザインについても、裏付けとなる数値データをもとに効果を「見える化」している。例えば、2013年6月から9月に実施したパッシブデザインの効果測定だ。エアコンの使用量を約31%削減する効果を発揮でき、電気代換算で3390円の削減効果があったことを導き出している。

 今後、大京は見える化を一定の規準で標準化していく。「見える化は、暮らしに関するさまざまな気付きを居住者にもたらしてくれる発展性のあるツール。売り物にするのではなく、当たり前のものとして粛々と整備する」(保川氏)。見える化サービスなどを通じて顧客と接点を持ち続け、快適な暮らしに資するサービスを、マンション購入の5年後、10年後と状況に合わせて提供していくという。


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提供:株式会社ファミリーネット・ジャパン
アイティメディア営業企画/制作:スマートジャパン 編集部/掲載内容有効期限:2013年11月21日

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