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» 2015年07月23日 10時00分 UPDATE

ユーザーに管理義務、こうすれば解決「フロン対策」

東京都内で開催されたフロン排出抑制法対策セミナー「いまからはじめる!フロン排出抑制法対策〜空調機器の点検義務化に賢く対応するポイント〜」では環境省の担当者の他、ダイキン工業とダイキンエアテクノが講演。フロン排出抑制法に従う効率的な手法を紹介した。

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 ダイキンエアテクノは2015年6月26日、東京都内でフロン排出抑制法対策セミナー「いまからはじめる!フロン排出抑制法対策〜空調機器の点検義務化に賢く対応するポイント〜」を開催し、3人が登壇(図1)。当初定員を大きく上回る申し込みが殺到するほどの盛況を見せた。

yh20150723Daikin_room_400px.jpg 図1 フロン排出抑制法対策セミナーの様子

 基調講演は「フロン類対策と地球温暖化対策の動向について」と題したもの。環境省地球環境局地球温暖化対策課フロン等対策推進室高橋一彰室長補佐(「高」は旧字体)が話した(図2)。ダイキン工業CSR・地球環境センター兼空調生産本部企画部の平良繁治担当課長は「新冷媒『R32』を用いた空調機の開発と普及」をテーマに世界の冷媒の動向と次世代冷媒の特徴を解説した。ダイキンエアテクノエンジニアリング本部熊谷空美氏は「“失敗しない!”フロン排出抑制法対策」として、具体的な対応策を紹介した。

yh20150723Daikin_env_300px.jpg 図2 環境省の高橋一彰氏

管理者(所有者)に機器の適切な管理を義務付け

 「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」(略称「フロン排出抑制法」)はこれまでのフロン回収・破壊法を改正したもの。2015年4月1日に施行された。

 今回の改正は、オゾン層破壊に加えて地球温暖化の原因ともなるフロン類(CFC、HCFC、HFC)の排出抑制を促すもの*1)。業務用のエアコン・冷凍冷蔵機器(第一種特定製品)の管理者(所有者等)に対して、機器とフロン類の適切な管理が義務付けられた。ユーザーが自ら対応する――これが従来の規制と最も異なる点だ。

*1) 塩素を含まないHFCにはオゾン層破壊効果はない。

 一定の量のフロン類を漏えいした場合には、報告が義務付けられている。環境省の高橋氏はこうしたフロン排出抑制法の概要を紹介。その中で機器の適切な管理を行う必要がある「管理者」について、「原則として製品の所有者が管理者となる。メンテナンスの委託をしている場合などは、通常その委託元が管理者となる。管理者には点検等の実施やフロンの漏えい量を報告する義務があるので、管理責任の所在に問題が生じないよう事前に管理者を明確化しておくことが必要だ」と説明した(図3)。

yh20150723Daikin_kanrisya_590px.png 図3 管理者(所有者)に管理の義務が生じた

 「点検には2種類ある。1つは簡易点検。もう1つは一定規模以上の機器に対するもので、専門家が行う冷媒漏えい検査である定期点検だ。また、漏えいが確認された場合には速やかに漏えい防止のための修理義務がある」と付け加えた。この他、一定の量のフロン類を漏えいした場合の報告について、「漏えいしたフロン類の量は直接には把握できないため、充填回収業者が発行する充填証明書と回収証明書から算出する」として、算定方法を詳しく解説した。

今後の冷媒は「R32」へ

 ダイキン工業の平良氏は世界各地で進むフロン類の削減目標と規制の動き、そして同社が次世代の冷媒候補として現在取り扱いを進めている「R32」について特徴を説明した。

 地球温暖化とオゾン層破壊の原因となる現行のフロン類を転換するには、次世代冷媒が必要だと強調。冷媒の選定にはさまざまな視点があり、それらの総合的な評価が重要であるという。オゾン層保護、エネルギー効率、気候変動に与える影響、安全性、容易性、資源保護などの視点があるという。

 「『R32』はGWP(地球温暖化係数)が低く、充填量も削減できることから現行の『R22』、『R410A』と比べて温暖化の影響を4分の1に抑えることができる。冷凍能力はR410Aの1.5倍あり、エネルギー効率も優れている。転換コストも少なく、再生が容易で燃焼性も許容ができる範囲にある。現時点で最もバランスのとれた冷媒」と位置付けた(図4)。

yh20150723Daikin_R32_590px.png 図4 次世代の冷媒として適する「R32」

 同社はR410AからR32に冷媒を転換したルームエアコンを2012年に市場投入し、省エネ大賞を獲得するなど高い評価を得た。さらに2013年にR32採用のパッケージエアコンを発売し、ラインアップした全クラスで圧倒的な省エネ性を実現している。世界45カ国にR32エアコンを販売する同社のグローバル展開についても触れた。同社の発売後、国内の他メーカーにも、R32を採用する動きがあるという。

3つのポイントで対策に取り組もう

 ダイキンエアテクノの熊谷氏はフロン排出抑制法対策として(1)機器リスト(設備管理台帳)を作ろう、(2)仕分けしよう、(3)まわりを巻き込もう、という3点を挙げた(図5)。

yh20150723Daikin_points_590px.png 図5 フロン排出抑制法の対策ポイントは3点ある

 このうち機器リストの作成について、外部へ委託する場合は「メーカーごとではなく、サービス部門のある施工会社に一括して委託した方がよい」とした。機器の設置場所改善のため、工事を伴うケースがあるためだという。自分で機器リストを作成する際の注意点にも触れた。対象機器の各種情報が掲載されているラベル(銘板)の取り付け位置や仕様書は各メーカーのWebサイトから検索ができる。

 点検については業者委託が必要な機器と不要な機器に仕分けした点検計画を作成することの重要性を指摘。従来のR22冷媒は2020年には生産を終了することが決まっており、その冷媒を使用した機種は計画的に置き換えをしたほうがよいことなどを提案した。

 さらに今回のフロン排出抑制法の対策は「担当者一人で抱え込まずに、周囲の理解と協力を得ることが肝心。何より上席者、経営者の理解を得ることが大切だ」とした。

 「フロン排出抑制法へ対応するため、日ごろから機器の点検を行うことで冷媒の漏えいや突発的故障を防ぐことができる。その際、エアコンクリーニングなどで機器を保全することが省エネや省コストにつながる、という報告を併せて行うことで経営者の協力が得られやすくなる」と提案。同法への対策が負担だけでなく、メリットを生み出すことを強調した。

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提供:ダイキンエアテクノ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:スマートジャパン 編集部/掲載内容有効期限:2015年8月22日