「日本ブランド」だけど中身は中国製? 日本企業の人型ロボット「cinnamon 1」の狙い(1/2 ページ)

 ロボット開発企業のドーナッツロボティクス(東京都港区)は1月21日、「日本ブランド」をうたう人型ロボット「cinnamon 1」を公開した。中国のロボット開発企業のOEMモデルで、量産もできるという。接客業や建築現場での利用を想定しており、ロボットの自律的な動作を制御するAIモデルの自社開発を目指す。

小野CEO(左)と、cinnamon 1(右)

 cinnamon 1は身長169cm、体重約70kgの人型ロボット。周囲の情報を把握するため、4基のカメラとLiDARを搭載しており、マイクとスピーカーによる音声のやりとりもできる。連続駆動時間は3~4時間程度で、屋外での作業にも対応する。OEM先での量産体制は整っているとした一方、OEM先の企業名は明言を避けた。

 デモンストレーションでは、二足歩行やダンス、ドーナッツロボティクスの小野泰助CEOと音声でやりとりする様子などを披露した。カメラで認識した情報を踏まえながら会話する姿も見せた一方、やりとりの一部では、cinnamon 1の文脈に沿わない発言や応答のラグによるすれ違いが生じ、「ちゃんと考えてトークしてくださいね」と小野CEOにツッコまれる場面もあった。

手を振りながら登場するcinnamon 1
ダンスを披露(1/2)
ダンスを披露(2/2)

 小野CEOによると、デモ動作のほとんどは遠隔操作で実施。会話やカメラ映像の処理は、生成AIで実行したという。生成AIはLLMと、視覚・言語情報を統合的に処理するVLMを組み合わせており、LLMは米OpenAIや米Googleのモデルを利用した。一方VLMはオープンなAIモデルに、ドーナッツロボティクスが事後学習したモデルを使った。

胸元のカメラを露出させ
映像データを踏まえた会話も

 ドーナッツロボティクスでは今後、cinnamon 1の本格導入を目指し、視覚・言語情報をもとに、ロボットの自律的な動作を制御するAIモデルであるVLAを2028年をめどに自社開発する。具体的には、26年中に50体程度のcinnamon 1を導入し、VLAの開発に必要なロボットの動作データを集める施設を設立。工場への試験導入なども並行して進める。

 また、センサー類を国内品に代替できるか検討するなど、機体の国内生産も視野に入れる。中国企業の協力のもと、ドーナッツロボティクスが人型ロボットの部品を開発・生産し、日本国内の自社工場で組み立てる体制を目指す。

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この記事の著者

島田拓

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