「シャドーAI」7割超の企業が対策追い付かず “会社が選んだAIだけ利用”はもう限界? ガートナー
会社が認めていないAIツール・サービスを従業員が業務で使う「シャドーAI」について、日本企業の73%が対策できていない――調査会社の米Gartnerは6月18日、このような調査結果を発表した。「IT部門が選定したAIのみ利用を認める」という従来の方針を見直す必要があるとして、今後の対応を提言した。
Gartnerによると、43%の企業が「シャドーAIを把握できていない」、30%の企業が「把握しているが、有効な対策を取れていない」と答えた。「把握し、有効な対策を取れている」と回答した企業は24%にとどまったという。
一方、IT部門が選定した以外のAIツール・サービスを従業員が利用することに対しては、「自由に認めている」企業が8%、「審査の上、問題なければ認めている」企業は67%を占めたとしている。
業務で使うAI、どう管理? ガートナーの提言
この調査結果に対し、Gartnerの林宏典氏(ディレクター アナリスト)は「企業は従来の『IT部門が選定したAIのみ利用を認める』方針を見直す段階に来ている」と指摘する。
「AIツールの選択肢が急速に広がる中、ユーザー部門の活用意欲に水を差すことなく、かつ全てのツールをIT部門だけで完全管理することは困難なため、非現実的な『完全な管理』から『責任ある活用』への移行が必要だ」(林氏)
シャドーAIには、機密情報・個人情報の流出やセキュリティ上の脆弱(ぜいじゃく)性の増大などのリスクが伴う。そこでGartnerが推奨するのが、IT部門とAIを利用する部門で役割と責任を分担する「分業モデル」だ。
AIツール・サービスを「全社標準としてIT部門が一貫管理するAI」「部門ごとに必要性に応じて審査・運用するAI」「研修やテストにより認定されたユーザーのみ認める個人利用のAI」に整理する。実態に応じた運用ルールを設け、「(AIの)採用時の審査・許可」「利用中のモニタリング」「定期的な棚卸し」の3ステップで実行する必要があるとした。
ただし、個人利用のAIについては「リテラシーとリスク感覚に優れるユーザーが多い企業のみ、慎重に導入すべき」と補足している。
今回の調査は、Gartnerが2月に同社のエンドユーザーに対して実施した。シャドーAIに関する質問は414社に、IT部門が選定した以外のAIツール・サービスの利用状況に関する質問は449社に聞いた。
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