国産画像生成AIモデルの開発へ──ストックフォトサービスを手掛けるアマナイメージズと産業技術総合研究所(産総研)の子会社であるAIST Solutions(茨城県つくば市)は7月23日、共同研究契約を8日に結んだと発表した。両社の技術を掛け合わせ、国産画像生成AIモデルの開発に向けた共同研究を始める。
共同研究では、権利リスクを最小化したAIモデルの開発を目指す。産総研が持つ、権利関係の懸念が少ないというAIモデル構築手法「数式駆動教師あり学習」をコア技術に、権利関係が明確で倫理的な問題を含まないというアマナイメージズの画像データ「Qlean Dataset」などを利用することで、権利リスクを最小化した上で商用利用可能な基盤モデルを構築できるとしている。
数式駆動教師あり学習によるメリットは、画像認識の文脈にもあり「追加学習に要する実画像枚数の削減につながることが実験的に明らかになっている」と説明。また画像生成でも、学習する実画像枚数の削減などを期待できるという。これらのことから、この基盤モデルの有用性が示されることで、AIモデルの開発プロセスに新しい選択肢を提供できるという。
「今回の共同研究で開発する基盤モデルは、学習データに起因する権利リスクを最小化できる。画像生成AIの最終的なユーザーがより安心して商用利用できる形を模索していく。この研究が実現すれば、数式生成画像をベースとした画像生成AIモデルとして世界初の取り組みとなる」(両社)
またアマナイメージズは、AIモデルを構築できた際には「このAIモデルを通じて得た収益を作家やクリエイターなどに還元する予定」と説明している。
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