Gmailをメールバックアップとして使う

3Gバイト弱という容量ばかりが喧伝されるGmailだが、普通のWebメールアカウントのようにプライベートのやりとりに使うだけではもったいない。サブアカウントとしても、さまざまな活用が可能だ。

» 2006年06月28日 22時48分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 皆さんはBiz.ID創刊記念のGmailアカウントプレゼントキャンペーンには応募していただけただろうか。“先着1000名に”ということもあり、いったん受付を終了させていただいたが、Gmailの想像以上の人気に改めて驚いた。

 こうしてもらったGmailアカウント、どのように使ったら便利なのか。さまざまなGmailのLifeHackがあるが、順次紹介していこう。

「Bcc」を使ってメールをバックアップ

 最近、Web関連企業の方とメールのやりとりをしていると、メール送信の際に、CcでGmailアドレスを入れる方をよく見かけるようになった。つまり、自分が出したメールはすべてGmailにも届くようにしているわけだ。

 こうするメリットはいくつかある。

 1つはメールのバックアップだ。現代のビジネスパーソンにとって、仕事はメールでやってきて、メールで進行していく。万が一、メールを保存しているPCが壊れたりしたら、仕事も止まってしまう。自分が送信するメールだけでもGmailにCcしておけば、メールのやりとりの一部ではあるが後から確認が可能になる。

 最近では、メールを返信する際に本文をすべて末尾に残したまま、自分が文章を追加していくことが多い。こういったやりとりをしていけば、自分が送信したメールだけでもほとんどの部分のやりとりが確認できるはずだ。

高速な全文検索を活用する

 2つ目はメールの検索だ。普段使っているメールソフトにも検索機能はあるが、メールの全文検索を行うとかなりの時間がかかるものがほとんどだ。さっと調べて使う──というより、どうしても見つからないから検索しよう──という使い方にならざるを得ない。

 Gmailは、メールのフォルダ分けや並び替えという概念を持たないメールサービスだ。つまり“とにかく検索する”という使い方をするように作られている。もちろん、Googleが提供するサービスだけあって、メール内の全文検索も非常に高速だ。Gmailにメールをバックアップすることで、“検索してメールを探す”ことが容易になる。

ちなみに、Gmailでも「差出人」「宛先」「添付ファイルあり」「日付」などを指定して検索することが可能だ。ただしそれは「検索オプション内」に隠れており、基本は全文検索。Gmailを使うと、メールを探すときの発想が根本から変わる

自分のPC以外でもメールを見られる

 常にPCを持ち歩く人はほとんどいないと思うが、外出している際に、過去のメールのやりとりを確認したくなることは多い。例えば、次のようなシチュエーションだ。

 今夜の飲み会、場所が表参道なのは分かっているんだけど、店の名前や電話番号を書いてくるのを忘れてしまった。最初にもらったメールを見れば、詳細が書いてあったんだけど……。(実話)


 最近のケータイはフルブラウザが載っており。Gmailへのアクセスも可能だ(※IDとパスワードを打つのは面倒だが、JavaScriptが使えないブラウザでもHTML画面でのアクセスがGmailは可能だ)。メールを送信する際にGmailにも送っておけば、自分のPCを持っていなくても過去のやりとりがチェックできる。いざ! という時に役立つわけだ。

よりスマートにGmailに送る

 最初の例では、「Cc」でGmailを指定していたが、よりスマートに使うなら、相手にはGmailに送っていることが分からない「Bcc」を使うべきだろう。

 ほとんどのメールソフトは、メール作成時に自動的にBccにアドレスを登録する機能を持っている。ここに自分のGmailアカウントを登録しておけば、特別な操作をすることなくGmailへのBccが可能になる。手間をかけずに便利さを増す、こうした方法こそ、まさにLifeHackの真骨頂といえるだろう。

画面はThunderBird。アカウント設定の「コピーと特別なフォルダ」から、「このメールアドレスを Bccに追加」部分にGmailアカウントを追加しておく

Gmailフィルタで、コピー用メールを判断する

 Gmailをサブアカウントとしてだけ使うならかまわないが、

  • ビジネスは通常のメールアカウント
  • Gmailはプライベートアカウント

 と使い分けている場合、ビジネス系メールをGmailにも送信すると、メールが混じってしまうという問題がある。

 これを避けるには、Gmail側でフィルタを設定しておくといい。「差出人」条件をビジネスアカウントのメールアドレスに設定し、操作としては「受信トレイをスキップ」と「ラベルを適用」にチェックを付けておく。すると、Bccで送信したメールは自動的にアーカイブされて、ラベルの部分で一覧できるようになる。

ただし、注意!

 メールをGmailへ送信する方法をいくつか紹介したが、実際に使うに当たっては重要な注意点がある。会社のメールをこうした方法で外部に送信することは、セキュリティポリシー上、望ましくないと考える企業もあるということだ。

 社内の重要情報を気軽にメールでやりとりしないのと同様に、運用には注意を払ってほしい。


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