インターネット電話ソフト「Skype」の最新版「Skype 3.0 for Windows」が公開された(12月14日の記事参照)。複数人数で同時に会話できる「公開チャット」機能や、新たな機能を追加できる「エクストラ」などが利用できる。今回は、ビジネスに役立ちそうなエクストラを紹介しよう。
40本以上あるエクストラの中で気になったのが、「生産性」に分類された「Speak and Translate Chats」。チャットに書いたテキストをリアルタイムで読み上げるほか、翻訳もしてくれるエクストラだ。
チャットを読み上げさせるには、まず「Speak」タブで「Refresh」を押す。現在、有効になっているチャットウィンドウを一覧リストで表示するので、読み上げたいチャットをチェックしよう。
日本語で読み上げる場合は、言語で「Japanese」を選択。すぐ下のメニューをクリックすると言語ごとのデータをダウンロードし、読み上げる声を男性または女性を選べるようになる。読み上げスピードや音量などもここで調整する。
読み上げを試してみると、Flashコンテンツなどの人工音声のようだった。チャットの冒頭は発言者の名前と発言内容が混ざったように聞こえるので聞き取りづらいが、同じ人が続けて発言する場合は十分に聞き取れた。また、ひと言ふた言ではない長めの発言も聞き取りやすかった。
読み上げ機能に対応した言語 | |
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1 | English(アメリカ英語) |
2 | British(イギリス英語) |
3 | Dutch(オランダ語) |
4 | French(フランス語) |
5 | German(ドイツ語) |
6 | Italian(イタリア語) |
7 | Japanese(日本語) |
8 | Korean(韓国語) |
9 | Portuguese(ポルトガル語) |
10 | Russian(ロシア語) |
11 | Spanish(スペイン語) |
チャットの読み上げは、Skypeがアクティブウィンドウでなくとも動作するので、チャットが始まった時など、すぐに気付く利点もある。「ふた言めから内容に触れる」もしくは「長めの発言をする」などをルール化すれば、意外な使い道も見つかるかもしれない。
Speak and Translate Chatsには、チャットのテキストを翻訳する機能もある。「Translate」タブから利用する。まず、「Refresh」を押してチャット履歴を読み込む。続いて、一覧表示された履歴から翻訳したいものを選択。メニューから「English to Japanese」を選択すれば英語から日本語に翻訳、「Japanese to English」を選べば日本語から英語に翻訳できる。
まずは、Skype本体のインストールから。ダウンロードサイトはこちら。日本語化されているので、基本的には画面表示に従いながら簡単にインストールできるはずだ。
エクストラは、いうなればFirefoxの「機能拡張(エクステンション)」のようなものだ。自分に必要な機能をダウンロードして適用する。いくつか方法があり、Skype本体から呼び出すには[ツール]−[さらに活用]から。
個々のチャットウィンドウからも呼び出せる。その場合は[More]からだ。また、[More]から[エクストラを整理][エクストラを入手]を選択すると[Extraマネージャ]が立ち上がるので、こちらでエクストラの適用や管理も可能だ。
エクストラをクリックすると、ダウンロードが始まる。ダウンロードが終了すると「新しいExtraをインストール」画面になるので、免責条項などを読んだ上で「出版社のエンドユーザ・ライセンス契約の条項に同意します」にチェックをいれて、インストールしよう。なお、Skypeによる認証「Skype Certified」を受けていない場合は、「新しいExtraをインストール」画面の文言が若干異なるようだ。
このほか、便利または面白そうなエクストラがいくつかあった。簡単にご紹介しておく。
エクストラ名 | 機能 |
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Pamela Call Recoder | 音声チャットをデジタルデータで記録できる |
SketchPad | ホワイトボードを使ったような図解で相手に説明できる |
KishKish Lie Detector | ウソ発見エクストラ。相手の音声の抑揚などからウソを発見(!?)する |
Unyte | デスクトップの共有ツール。コンタクト相手のトップをリモートから操作できる |
CrazyTalk for Skype | 自分の映像の代わりに、アニメするキャラクターを表示できる。マウス動作で目線の移動なども可能 |
最後にちょっとしたTipsを。Skypeは初期状態でコンタクトリストをダブルクリックすると、インターネット電話として相手を呼び出す。つまり、音声通話を求めるわけだ。むろん、「インターネット電話ソフト」であるから正しい動作なのだが、インスタントメッセンジャーとしてチャット主体に利用したい人もいるだろう。
クリックしてチャットウィンドウを開くようにしたい場合は、コンタクトリストの「メッセージを送信」ボタンを押すか、設定を変更しよう。[ツール]−[設定]から一般設定で「Skype名をダブルクリックまたはアドレス欄を使用したときの動作」を「チャットを開始」に変更しておくといいだろう。
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